セッション情報 |
パネルディスカッション2.
高齢者における消化器疾患の治療
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タイトル |
PD2-11 高齢者C型慢性肝炎におけるペグインターフェロン・リバビリン併用療法の効果
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演者 |
本多隆(名古屋大学大学院消化器内科学) |
共同演者 |
片野義明(名古屋大学大学院消化器内科学), 後藤秀実(名古屋大学大学院消化器内科学) |
抄録 |
【目的】C型慢性肝炎患者は年々高齢化し高齢者でのウイルス駆除が必要となっている.このためPegIFNとリバビリン併用療法における高齢者の背景と治療効果及び治療効果の期待できる症例の検討を行った.【方法】名古屋大学および関連施設において併用療法を施行したC型慢性肝炎502例geno-typel型/2型385/117を検討した.平均年齢55.0歳男/女269/233高齢者:65歳以上男/女50/59である.治療はPeglFNα2b l.5pg/kg皮下+リバビリン:600~1000mgyt日経口である.高齢者と非高齢者の背景を比較し高齢者と非高齢者の著効(SVR)率の割合中止率を比較した.【成績】背景で有意な差を認めたものは以下のものであるHb値は高齢者で13.6g/dlと非高齢者142g/dlと比べ低値であった.肝線維化は高齢者(FO-1:F2-438:46)で非高齢者(FO-1; F2-4182 :109)と比べ進行例が多かった.血小板値は高齢者15.9万/腸しで非高齢者17.9万/μしと比べ高齢者で低吟であった.SVR率は高齢者(全体:男:女37.6:46.0:30.5%)非高齢者(49.9: 52.1:47.1%)であり高齢者特に女性で有意に低値であった.中止率は高齢者(全体:男:女29:30:29%)非高齢者(全体=男:女15:15:16%)であり高齢者で有意に高率であった.高齢者においてSVRが得られる有意な因子は多変量解析においてウイルス量低値であった.1型高齢者におけるウイルス量別解析では男性で2000MU/mlまではSVR率は50%以上であったがそれ以上のウイルス量と女性ではウイルス量に関係なくSVR率は20%以下であった.【結論】高齢者はHb低値で線維化の進んだ症例が多かった.高齢者は治療中止率が高くSVR率も低値であったが2型及び1型男性でウイルス量2000KIU/ml未満の症例ではSVRが50%以上であった.それ以外の症例でSVRを期待するには長期投与を含めた対策が必要である. |
索引用語 |
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