| セッション情報 |
パネルディスカッション2.
高齢者における消化器疾患の治療
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| タイトル |
PD2-14 高齢者肝細胞癌に対するラジオ波焼灼術の妥当性~長期予後と安全性の観点から~
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| 演者 |
高橋宏和(佐賀大学付属病院内科) |
| 共同演者 |
川添聖治(佐賀県立病院好生館肝胆膵内科), 水田敏彦(佐賀大学付属病院内科) |
| 抄録 |
【背景目的】近年特にHCV感染者の高齢化とともに肝細胞癌(且CC)患者の高齢化が進み高齢者の治療機会が増加している今回ラジオ波焼灼術(RFA>における高齢者と非高齢者での長期予後安全性を比較し高齢者肝癌に対するRFAの妥当性を検討した.【対象方法】<検討1>対象は2000年2月掛ら2007年8月までに佐賀大学および佐賀県立病院でRFAを施行された初発且CC患者404名平均観察期間は422カ月平均年齢682才75歳以上のE群87例と74歳以下のY群317例に分け背景合併症頻度死因を比較した.また再発率生存率をKaplan-Meier法で比較した.<検討2>全身麻酔下にRFAが行われ詳細にバイタルサインがモニターされた130例を対象に術中血圧心拍数体温覚醒までの時間等を比較した.【結果】<検討1>両群動で男女比(男/女E群41/46Y群218/99p=0.0002)背景肝(B/B+C/C/NBNCE群0/0/82/5Y群23/5/260/29p=O.0201)GPT(E群54、8/Y群72.9)に差を認めた、心血管系呼吸器系など併存疾患の頻度Child-Pugh grade腫瘍マーカー進行度腫瘍径腫瘍個数に差はなかった.生存率はE群1年93%3年79%5年60%Y群1年96%3年79%5年62%で差はなかった.局所再発率異所再発率に関しても差を認めなかった.術中および術後合併症の頻度はE群で3.4%Y群で2.8%と差を認めなかった死因に関しては肝不全死/癌死/他病死がE群で5例/10例/7例Y群で25例/41例/14例で差がなかった.<検討2>全身麻酔下に行ったRFAI30例で血圧心拍数体温はRFA開始時麻酔導入完了時腫瘍焼灼時焼灼終了時いずれにおいても両群間に差を認めなかった.また覚醒までの時間も等しかった.【考察】治療成績安全性の点で高齢者と若年者に差はなくまた癌死他病死の頻度も等しいことから高齢者であってもRFAによるHCC治療は積極的に行われるべきである.今後は術後QOLの評価や外科的切除との比較検討が必要である |
| 索引用語 |
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