セッション情報 |
パネルディスカッション4.
消化器疾患とnutrition
|
タイトル |
PD4-03 頭頸部腫瘍の化学放射線治療におけるPEG造設とNSTとの関わり
|
演者 |
佐藤祐一(新潟大学第三内科) |
共同演者 |
小山諭(新潟大学第一外科), 青柳豊(新潟大学第三内科) |
抄録 |
【はじめに】歯科口腔外科・耳鼻科で頭頸部腫瘍患者が化学放射線療法を施行された場合嚥下障害・嘔気等により経口摂取が困難になることが多いが残念ながら過去それらの診療科では末梢静脈栄養が中心で適切な栄養管理がされていない例が認められていた一方当院ではNSTが2004年9月に発足し消化器内科・外科をはじめ患者の嚥下評価およびリハビリのため歯科口腔外科・耳鼻科も参加している.そのためNSTでは各科の医師が忌揮ない意見を交換することになり歯科口腔外科・耳鼻科から頭頚部腫瘍患者の化学放射線療法時はもとより治療後の嚥下障害に対してもPEG造設が積極的に相談・依頼がなされるようになった.さらにクリニカル・パス導入とNST介入によりこれらの患者の栄養管理がスムーズに行われるようになったのでその成果を報告する.【方法】2003年1月より2007年10月までに当院で施行されたPEG件数とその患者の内訳・栄養状態について集計・検討した.【成績1PEG造設件数は2003年14件2004年19件2005年23件2006年31件2007年34件と推移しそれに占める頭頚部腫瘍患者は順に1件(7.1%)3件(158%)6件(26、1%)17件(54.8%)19件(55.9%)でありNSTが介入した2005年以降急激に増加した.さらにPEGによる栄養管理が奏功しPEG造設後面ヵ月で胃性チューブを抜去・閉鎖する症例も44例中12例(273%)に認めた.【結論】頭頸部腫瘍患者の治療前後に見られる嚥下障害・嘔気などの消化器症状は機能的消化器障害(疾患)とも考えられNSTで各科横断的に意見交換がされることでこのような患者にPEGを始めそれまで選択されなかった栄養ルートが取れるようになった.NST介入が入院患者の機能的消化器障害と栄養管理に対し非常に有用であった事例と考えられた |
索引用語 |
|