セッション情報 |
パネルディスカッション4.
消化器疾患とnutrition
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タイトル |
PD4-05 肝硬変合併肝癌における病棟型nutrition support team(NST)の有用性
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演者 |
遠藤龍人(岩手医科大学第一内科) |
共同演者 |
加藤章信(盛岡市立病院), 鈴木一幸(岩手医科大学第一内科) |
抄録 |
【目的】当院では平成16年11月より全科対象の依頼型NSTが稼働している一方肝疾患ことに肝硬変合併肝細胞癌(以下HCC)では蛋白質ならびにエネルギーの代謝異常の頻度が高いもののNSTへの依頼は多くない. HCCでは異所性再発に対する頻回治療が必要となりまた栄養状態の維持が治療継続の是非に関わる.そこで病棟型でスクリーニング形式のNSTを治療目的に入院したHCC例に対して実施しその有用性について検討した【方法】対象はラジオ波焼灼療法(RFA)施行を目的に入院したHCC35例(男22例女13例平均年齢67歳).NSTによる栄養介入として分岐鎖アミノ酸含有経腸栄養剤の服用を開始した介入群20例とNSTによる介入を行わず栄養指導のみの非介入群15例の2群に無作為割付し栄養学的な効果について検討した、検討期聞はRFAの術前術後3ヶ月とし血清アルブミン(g/d1)ならびに間接熱量計によるエネルギー代謝状態を測定した.【結果】1)依頼型NSTの聡症例数と消化器疾患数;2年8ヶ月間に172症例で消化器疾患の依頼数は21例(123%)あったが肝疾患は4例と少数であった.2)HCC例の入院頻度=入院数は毎月平均37例平均在院日数は21.5日生存中の平均入院期間は5回であった.また当科での肝硬変81例の栄養障害の頻度はエネルギー代謝異常61例(76%)蛋白代謝異常58例(73%)と高率であった.3)NSTによる栄養効果=非介入群では血清アルブミンが3.46±020から3.24±O11と有意(p<O.05)に低下し介入群では3.21±0.20から328±O.15と維持した.介入群での非蛋白呼吸商はO.79±O.05から0、87±0.03と有意(p〈0.01)に改善したが非介入群では変化が無かった.嚇謝病棟型NSTの実施は栄養障害のあるHCC症例のスクリーニングに有用でありNSTによる栄養介入はRFA術後の血清アルブミンの維持やエネルギー改善に有用である. |
索引用語 |
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