セッション情報 |
パネルディスカッション4.
消化器疾患とnutrition
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タイトル |
PD4-07 肝門部胆管癌症例に対する周術期経口・経腸免疫増強栄養療法の有用性
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演者 |
吉田寛(東北大学肝胆膵外科) |
共同演者 |
片寄友(東北大学肝胆膵外科), 海野倫明(東北大学肝胆膵外科) |
抄録 |
【目的】肝門部胆管癌症例では大:量肝切除術後感染症の発症が肝不全の一因ともなり大きな問題となる.そこで当科では術後免疫能改善を目的に2005年5月より肝門部胆管癌症例に対する術後経腸栄養療法のpi-lot studyを開始し2006年9月からNST介入のもと現在のprotocolを用いた周術期経口・経腸免疫増強栄養療法の前向きコホート研究を施行した、【方法】2006年9月からの肝門部胆管癌肝切除症例連続25例を対象とし術前7日間免疫増油魚養剤(immune-enhancing diet :IED)を1日600mL経口投与し術後は1三日から200mL/日のIED経腸栄養を開始して600mL/日まで漸増した(IED群)。周忌期経口・経腸栄養療法導入前の連続25症例を対照として生化学data合併症発症率在院期間につき比較検討した.【結果】患者背景に両群間の差はなく術式はIED群:対照群で拡大二葉14例:15例拡大二葉11例:9例左3区域0例:1例で手術時間術中出血量および輸血量に差はなかった.IED投与に関連する重篤な合併症は認めずまたpilot study時と比較し経腸栄養の完遂率は良好であった.IED群:対照群との比較では合併症発症率(48%:52%)や術後在院日数(40.1±20.4日:48.6±29.5日)には有意差を認めなかったものの術後T-bi1(mg/dL)の最高値は3.8:5.4とIED群に低い傾向を認めまたその改善に要する日数は有意に短かった.【考察】肝田部胆管癌症例に対する周二期経口・経腸免疫増強栄養療法で術後肝障害を軽減させかつ肝機能回復を早める可能性が示唆されたことはもっとも重篤な合併症である肝不全回避の有効な戦略として期待される.またpilot study時と比較し術前IED経口投与が順調に施行できたことはNST導入の効果と考えられた. |
索引用語 |
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