セッション情報 |
パネルディスカッション6.
小腸疾患の病態解明:基礎と臨床の接点
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タイトル |
PD6-06 Methotrexate誘導腸炎ラットの小腸粘膜の透過性機序に及ぼすプロバイオティクス麹含有製剤の影響
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演者 |
福田能啓(兵庫医科大学臨床栄養部・総合診療部) |
共同演者 |
肥塚浩昌(兵庫医科大学臨床栄養部・総合診療部), 高橋良樹(わかもと製薬(株)相模研究所) |
抄録 |
【目的】Methotrexate(MTX)は抗リウマチ剤として用いられているが消化管障害などの副作用が知られているAspergillus oryzae NK麹を主成分とするプロバイオティクス麹含有製剤(強力わかもと;GWT)がMTX誘発腸炎に有効であることを見出した今回はGWTの機序解明としてMTX誘発腸炎ラットの腸管粘膜成分と小腸透過性などに対するGWT投与の影響について検討した.【方法】SDラット(雄性3週齢)に5%GWT混餌CE-2飼料を1ヶ月間与えた後MTX7.5mg/kg body weightを1日1回5日問連続で腹腔内投与し投与終了1日後に腸管を摘出し絨毛粘膜組織像の解析粘膜DNAタンパク過酸化脂質MPOとSOD活性そして腸ff Occludinの発現を調べ更に反転腸管法でFD-4透過性に与える影響を検討した. CE-2のみで飼育した後同様にMTXを投与した群(MTX群)及び無処置群(Normal群)の3群とした(照照n=8~12).【成績】MTX投与により腸管組織障害が激しく生じ絨毛高陰窩Goblet cell粘膜タンパクDNASOD活性などが激減し(p<O.05~O.Ol vs Normal)粘膜の過酸化脂質MPO活性などが上昇した(p<O.05O.01 vs Normal).更に空腸粘膜の透過性が充即し透過性クリアランスが上昇した(p〈O.OOI vs Normal).また空腸Occludinの発現がNor皿al群に比べ微弱であった.GWT投与により粘膜過酸化脂質と透過性クリアランスを除くこれらの指標が有意に改善することが認められた(p<0.05vsMTX群).【結論】MTX投与に対してプロバイオティクス麹含有製剤の服用が腸管障害などの副作用軽減に有効であることが期待された. |
索引用語 |
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