セッション情報 |
ワークショップ1.
進行消化器癌の集学的治療(肝癌を除く)
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タイトル |
W1-02 進行胃癌に対するS-1+Docetaxelを用いた集学的治療の成績
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演者 |
掛地吉弘(九州大学消化器・総合外科) |
共同演者 |
森田勝(九州大学消化器・総合外科), 前原喜彦(九州大学消化器・総合外科) |
抄録 |
【はじめに】進行胃癌に対する手術治療は第2群までのリンパ節郭清が定型手術で拡大郭清は勧められないことが第III相比較試験(JCOG9501)で明らかとなった、一方で癌が腹腔内に遺残する根治度C症例の5年生存率は当科で1980~99年(n=217)が2.3%だが2000年以降(n=33)は21.8%と有意に向上しており新規抗癌剤を用いた化学療法による生存率の改善が示唆される.我々は高い奏功率を示しKey drugとなるS-1とDocetaxel(DOC)の併用療法の臨床第1H相試験を進行・再発胃癌に対して行いさらに術前・術後補助化学療法の臨床第H相試験を進めておりこれまでの成績を報告する.【進行・再発胃癌に対するS-1+DOC療法】DOCはday115に35mg/m2投与しt S-1は80mg/m2を14日間投与14日間休薬とし28日間を1コースとした.35例が登録されGrade3以上の主な有害事象は好中球減少(22.9%)白血球減少(11.4%)食欲不振(11.4%)などでありいずれも外来通院を中心として対応可能であった.CR 1例PR 13例SD13例で奏効率40%病勢コントロール率77%無増悪生存期間5.8ヶ月生存期間中央値15、6ヶ月であった.【術前化学療法】根治切除可能なstage皿AIHBIV(T4N2のみ)胃癌を対象とし診断的腹腔鏡検査を行った後にDOCをday115に35mg/m2投与しS-1は80mg/m2を14日間投与14日間休薬とし28日間1コースで2コース行う臨床第II相試験を開始したPri皿ary endpointは病理学的奏効割合とした【術後補助化学療法】根治切除を行ったStage IIIIIA皿B胃癌の術後にDOCをday1に40mg/m2投与しS-1は80mg/m2を14日間投与7日間平準とし21日間1コースで4コース行うPrimary endpointを治療完遂率とした.【結語】進行胃癌に対するS-1+DOC併用療法は病勢コントu・・一ル率が高く副作用が少なく有意な生存期間の延長をもたらした手術療法と効果的に組み合わせることで進行胃癌の更なる治療成績向上が期待できると考えられた. |
索引用語 |
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