セッション情報 |
ワークショップ1.
進行消化器癌の集学的治療(肝癌を除く)
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タイトル |
W1-05 進行消化器癌に対する経皮的ラジオ波焼灼術(RFA)を中心とした集学的治療の成績
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演者 |
椎名秀一朗(東京大学消化器内科) |
共同演者 |
東郷剛一(東京大学消化器内科), 小俣政男(東京大学消化器内科) |
抄録 |
肝転移が主病変の進行消化器癌125例(大腸96例胃16例食道4例GIST3例その他6例)にRFAを中心とした集学的治療を行なったので成績を発表する.大腸癌96例は64.8±11.0歳男性61例病変径3.3±1.3cm病変数4.0±4.8個で当院RFA前に70例(73%)で前治療(全身化療45例肝切除24例動注19例他院RFA 3例VATS 1例TAE I例重複あり)があった.43例(45%)が根治的治療不能とされた.理由は切除不能肺転移17例(切除可能肺転移2例は根治的治療群とした)腹膜播種7例リンパ節転移7例原発巣の残存・局所再発4例骨転移2例卵巣転移1例脾臓転移1例副腎転移1例肝切除後の多発再発6例切除不能の多発転移8例(重複あり)だった.RFA後77例(80%)に追加治療(全身化療69例肺切除5例放射線治療4例肺RFA3例肝切除3例動注2例重複あり)を行なったRFA初回日を開始点とした96例の生存率は1年92%3年67%5年41%7年35%で5年以上生存7例だった.根治的治療群53例では1年94%3年75%5年52%7年44%で5年以上生存6例だった胃癌16例は66.4±8.3歳男性14例病変径32±12cm病変数 3.4±3.5個で当院RFA前に15例(94%)で前治療(全身化膿13例動注5例肝切除1例他院RFA 1例重複あり)があったRFA後全身化療を8例に動注を1例に実施した.16例の生存率は1年75%3年39%5年39%6年39%で5年以上生存2例だった.従来肝転移では外科的切除以外では長期生存が得られないとされ治療の第一選択は肝切除とされてきた.しかしRFAを中心とした集学的治療症例では切除不能例が多く含まれるにもかかわらず肝切除と同等以上の生存率であった長期生存例も少なくない肝細胞癌で培った再発を早期発見し低侵襲治療を繰返すというストラテジーは転移性肝腫瘍でも有効と思われる.我々のRFAは治療の選択肢に加えられるべきだろう. |
索引用語 |
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