セッション情報 |
ワークショップ1.
進行消化器癌の集学的治療(肝癌を除く)
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タイトル |
W1-10 Stage IV進行膵癌に対するgemcitabine(GEM)と化学放射線療法(CRT)の有効性と適応について
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演者 |
松田耕一郎(富山県立中央病院内科) |
共同演者 |
荻野英朗(富山県立中央病院内科), 野田八嗣(富山県立中央病院内科) |
抄録 |
【目的】我々は以前より局所進行Stage lV進行膵癌に対して化学放射線療法の有用性を報告してきたがさらに症例数を増やしてStage IV進行膵癌に対するgemcit-abine(GEM)と化学放射線療法(CRT)の有効性と適応を検討し本療法の効果をGEM単独化学療法(GEM群)のそれと比較しつつ検討した.【方法】2003年1月から2007年10月に切除困難と診断されたStage lV進行膵癌でGEM群41月目IVa6例IVb 35例)とCRT群41例(IVa l8例IVb 23例)を規象とした.男女比はGEM群25:16CRT群24:17平均年齢はGEM群67.7歳(47-86)CRT群61.9歳(35-85>で胆管ステントは必要に応じて挿入したGEM群ではGEMIOOOm9/sqm/weekを原則3投1休で投与し継続困難例は薬剤の減量投与間隔を変更して投与した.CRT群ではday1815222936にGEM250mg/sqmを投与しこの間1.8Gy × 30回計54Gyの放射線照射を同時に行ったCRT終了2~4週後よりアジュバント化学療法(GEMIOOOmglsqm/week)をGEM群と同一レジメンを原則として行った.【結果】成績はGEM群でPR1例SD9例PD31例CRT群ではPR6例SDI7例PD18例であった. MSTはGEM群205日CRT群362日でCRT群ではGEM群に比し有意に生存期間が長かった(p<0.001).またCRT群では放射線照射範囲内に病変が見られた症例StagelVa18例とStagelVb13例ではMST382日と放射線照射範囲外にも病変がみられた症例(n=10)の203日より有意に生存期間が長かった(p<0001).GEM群では投与間隔の変更はあったがgrade3以上の重篤なものは認められずCRT群では嘔吐や白血球低下のため脱落した3例を除く38例で完遂された【結語】Stage IV進行膵癌におけるGEMと放射線併用療法は放射線照射範囲内に病変が見られる症例においてはGEM単独療法に比べて安全で良好な治療成績を得るものであった.われわれの施設でのStage IVa膵癌の外科的切除後+GEM投与群の成績とも比較し報告したい. |
索引用語 |
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