セッション情報 |
ワークショップ2.
消化器疾患治療におけるクリティカルパス
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タイトル |
W2-12 当科におけるダブルバルーン小腸内視鏡検査のクリニカルパス
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演者 |
島谷昌明(関西医大第三内科) |
共同演者 |
松下光伸(関西医大第三内科), 岡崎和一(関西医大第三内科) |
抄録 |
【背景1近年ダブルバルーン小腸内視鏡(DBE)の登場により全小腸の内視鏡観察が可能となってきた.通常全小腸の観察には経口法と経肛門法の2回の検査が必要であるがDBEの普及に伴い偶発症の報告も散見され最近では経口二一の高アミラーゼ血症や重症膵炎の報告もあり我々も「ダブルバルーン小腸内視鏡後の高アミラーゼ血症に関する検討」を報告した(第15回JDDW).【目的】現在クリニカルパス(CP)は医療の効率化や標準化チーム医療の推進医療事故防止などに有用であることが広く認知され多施設で導入されている.当院では検査用DBEのCPを導入しその有用性と問題点・今後の展望について検討したので報告する【対象と方法】当院ではDBEは全例入院で行っている2005年4月~2007年9月までDBEを施行した109例178件の内69例125件にCPを使用した.内訳は経口法:71件経肛門法:54件であった.当院のCPの概要は外来で検査の説明を行い患者用パスを手渡している.術前日に入院術後2時間に血液検査(WBCCRPP型AMYなど)を行っている.【成績1経口法ではパス逸脱は21.1%(15/71件)で内訳は重症膵炎1件誤嚥性肺炎3件治療11件であった.重症膵炎例は総合集中治療部に転科の上集中治療が必要であった.またバリアンスは44.6%(25/56件)ですべて高アミラーゼ血症であった.経肛門法ではパス逸脱は16.7%(9/54件)ですべて治療によるものであった.バリアンスは認めなかった【考察】今回治療への移行症例は逸脱症例としたが今後は検査用と治療用のCPを区別するなど更なる改良が必要であると考えられる【まとめ】2007年10月にカプセル内視鏡が保険適応となり今後DBEの需要が増すことが予想されるが未だDBEのCPの報告は少ない.CPを導入することにより病棟主治医(消化器医以外も含む)t看護師の連携が図りやすくなった.特に経口的DBE後の高アミラーゼ血症・急性膵炎の偶発症は一般的ではなく偶発症が発生した場合の早期発見・治療に役立つと考えられる |
索引用語 |
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