セッション情報 |
ワークショップ3.
多臓器病変を呈する消化器疾患
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タイトル |
W3-08 膵管内乳頭粘液性腫瘍および慢性膵炎における他臓器癌合併例の検討
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演者 |
中原一有(仙台市医療センター消化器内科) |
共同演者 |
藤田直孝(仙台市医療センター消化器内科), 野田裕(仙台市医療センター消化器内科) |
抄録 |
【背景】膵管内乳頭粘液性腫瘍(以下IPMN)および慢性膵炎はしばしば他臓器癌を合併し生命予後を左右すると言われている.【目的】IPMNおよび慢性膵炎における他臓器癌合併頻度とその臨床的特徴を明らかにする【方法】当センターにて1996年1月から2006年12月の間にERCPでIPMN分枝型と診断した122例(切除例56例経過観察例66例)と慢性膵炎と診断した200例を対象とした.IPMNは男女比77:45平均年齢65.5(39一・82)歳平均観察期間1885日で慢性膵炎は男女比163:3Z平均年齢56.5(11-88)歳平均観察期間1357日目ある.検討項目は他臓器癌の1)合併率 2)内訳3)診断時期4)臨床的背景5)死因である、【結果】1)他臓器癌合併率はIPMN14.8%(18/122)(切除例19.6%経過観察例10.6%)慢性膵炎9.0%(18/200)であった.2)主な内訳はIPMNでは胃癌7例大腸癌3例肺癌2例大腸・肺の異言重複癌が1例みられ慢性膵炎は胃癌3例胆管癌3例大腸癌2例で胃・舌・喉頭胃・肝臓胆管・膀胱の異時重複癌が1例ずつみられた.3)診断時期はIPMNでは診断前7例同時5例後5例前・後1例で慢性膵炎では診断前6例同時2例後8例前・後1例同時・後1例であった4)IPMN慢性膵炎の他臓器癌合併例は男女比13:517:1平均年齢672(39-78)歳66.0(40-88)歳で喫煙率44.4%66.7%飲酒率3&9%88.9%糖尿病合併率16.7%222%でありいずれも非合併例と差はみられなかった.5)経過観察中の死亡はIPMNでは13例10.7%で他臓器癌死5例原病死6例であった慢性膵炎では17例8.5%で他臓器癌死が6例で最も多く次いで膵癌5例であった【結論】IPMNおよび慢性膵炎は他臓器癌特に消化器癌を合併することが多く経過観察に際しては他臓器を含めた検索が必要である |
索引用語 |
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