セッション情報 |
ワークショップ4.
消化管腫瘍の分子生物学的診断と治療
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タイトル |
W4-04 内視鏡生検組織を用いた遺伝子発現解析による胃癌予後因子の検出
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演者 |
山田康秀(国立がんセンター中央病院消化器内科) |
共同演者 |
荒尾徳三(近畿大学医学部ゲノム生物学教室), 西尾和人(近畿大学医学部ゲノム生物学教室) |
抄録 |
【目的】治療前の内視鏡生検組織を用いて化学療法に対する反応性と遺伝子発現の関係をみることにより将来胃癌に対する個別化治療を実現するための情報を得る.【方法】化学療法未施行の進行胃癌患者の原発巣より内視鏡生検を行い得られた胃癌組織を用いて予後因子および腫瘍縮小効果予測因子の候補遣伝子群をマイクロアレイ解析およびRealtime-PCR法により検出する.マイクロアレイ解析にはAf£ymetrics HG-U133Plus2.0 GeneChipを使用した.【成績】59名の患者が登録されその内40例のトレーニングセットから予後に関連する候補遺伝子をマイクロアレイ解析により抽出した後Realtime-PCR法で絞りこみ独立した19例のバリデーションセットでその候補遺伝子が予後因子としての再現性を確認したマイクロアレイ解析の結果予後に関連する98の候補遺伝子が抽出された.新規性のある10の遺伝子についてRealtime-PCR法を行い5遺伝子(DACH-1MTIXMYLIPGPX3PDCD6)が予後因子候補として絞り込まれバリデーションセットではその内2遺伝子(MYLIPPDCD6)が予後因子として確認された.【結論】治療前の内視鏡生検組織を用いた新たな診断法は胃癌をサブグループ化することにより化学療法の個別化を実現する可能性がある. |
索引用語 |
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