セッション情報 |
ワークショップ10.
自己免疫性肝胆膵疾患の胆管病変をめぐって
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タイトル |
W10-05追加 原発性硬化性胆管炎自己免疫性膵炎の画像診断-ERCPIDUSPOCS像を中心に-
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演者 |
杉山晴俊(千葉大学大学院医学研究院腫瘍内科学講座) |
共同演者 |
露口利夫(千葉大学大学院医学研究院腫瘍内科学講座), 横須賀收(千葉大学大学院医学研究院腫瘍内科学講座) |
抄録 |
【目的】原発性硬化性胆管炎(PSC)は稀な疾患であり胆管癌を否定できず外科的切除が行われることも多いまた自己免疫性膵炎(AIP)に伴う胆管狭窄も時に癌との鑑別が困難である.そこで当科において経験したPSC/AIPの画像診断をretrospectiveに検討した.【方法】対象は当科で最終診断されたPSC25例とAIPI4例. PSCの診断はERC像を基本とし非典型例は手術/剖検所見や1年以上の経過観察により最終診断.典型的所見として数珠状拡張憩室様突出帯状狭窄枯れ枝状変化に注目した.腔内超音波(n)US)経口胆道鏡(POCS)施行例も検討した. AIPではERCP像に加えIgG4値も検討した.【結果】1)PSC:罹患胆管は肝内外21例肝内2例回外2例だった.数珠状拡張5例憩室様突出5例が典型例だった.肝外型4例は胆管癌を強く疑われ手術となった.IDUS(n=10)では全例で狭窄部だけでなく遠位側にも胆管壁肥厚を認めたPOCS(n=9)所見は粘膜発赤(4)血管増生(4)二二を伴う粘液(9)であり著明な血管増生を認めた1例は胆管癌と鑑別困難となり外科的手術が行われた.胆管癌にない所見として3例で狭窄部に一致した粘膜集中像を認めた2)AIP:特徴的な膵管狭二二は11例に認められた.IgG4高値は初診時に計測された8例全てでみられた下部胆管狭窄7例は典型的AIP関連胆管病変と診断できた.上部胆管狭窄2例肝内胆管狭窄1例は膵管像各種抗体により診断可能だった.【結論】PSCの40%で典型的数珠状拡張や憩室様突出を認めた限局性門外胆管狭窄例で胆管癌と鑑別困難だった.IDUSでは狭窄部遠位側の胆管壁肥厚POCSでは狭窄部に一致した癩痕像がPSCに特徴的と考えられた. AIPでは典型的PSC像は見られずまたその多くは肝外型であった.膵管像所見とIgG4測定によりPSCとの鑑別が可能と考えられた. |
索引用語 |
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