セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

009 日本人GERD患者における睡眠障害とラペプラゾールの効果

演者 木幡幸恵(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学)
共同演者 藤原靖弘(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 山崎智朗(大阪市立十三市民病院消化器科), 佐々木英二(大阪市立十三市民病院消化器科), 根引浩子(大阪市立十三市民病院消化器科), 早川剛(東住吉森本病院内科), 谷川徹也(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 富永和作(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 渡辺俊雄(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 押谷伸英(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学), 荒川哲男(大阪市立大学大学院消化器器官制御内科学)
抄録 【背景と目的】GERD患者には睡眠障害を伴う症例が存在する.健診受診患者においてGERD症状が毎日ある人の睡眠時間は有意に短いとの報告もあるラベプラゾールがこのような睡眠障害の改善に及ぼす影響について検討した.1対象】特異的GERD症状(胸やけ酸逆流感)を有し以下の除外基準を満たさない65症例(男性35例女性30例平均年齢52.8歳)を対象とした.受診前よりPPIを内服している症例無症状の症例や咽頭違和感等の非特異的症状のみを訴えるGERD症例上部消化管外科手術後の症例ナイトワーカーは除外した.【方法】対象例にラベプラゾール(10mg)を8週間投与し投与の前後で睡眠に関するアンケートを実施した.アンケートには年齢性身長体重喫煙飲酒等の一般項目GERD症状に関する項目(頻度程度出現する時間帯Fスケール)睡眠時間ピッツバーグ睡眠質問票(以下PSQI)Epwomh Sleepi-ness Scale(以下ESS)SF-36v2が含まれている【結果】GERD患者における睡眠障害(PSQIが5以上)の割合は64.6%であった.また昼間の眠気指数であるESSはGERD患者の15.4%で異常値であった.ラベプラゾール投与前後で胸やけの回数Fスケール(投与前17投与後9.3P<O.Ol)に有意な改善がみられた.また睡眠に関する指標でも睡眠時間(投与前636時間投与後6.93時間P<0.05)PSQI総合得点(投与前6.79投与後5.17P<0.01)で有意に改善していた.またSF一一36v2ではGH(全体的健康感)のみが有意に改善していた.【結論】GERD患者における睡眠障害の改善にラベプラゾールが有効な可能性が示された.
索引用語