セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

014 PPI抵抗性(rabeprazole 20mg)NERD患者の病態24時間食道pH・多チャンネルインピーダンス測定による検討

演者 佐野弘仁(日本医科大学消化器内科)
共同演者 岩切勝彦(日本医科大学消化器内科), 川見典之(日本医科大学消化器内科), 田中由理子(日本医科大学消化器内科), 琴寄誠(日本医科大学消化器内科), 星原芳雄(日本医科大学消化器内科), 坂本長逸(日本医科大学消化器内科)
抄録 【目的】PPI抵抗性NERD患者の病態として胃酸以外の逆流により症状が出現している可能性も考えられている.胃酸以外の逆流を評価できる食道pH・多チャンネルインピーダンス測定機器によりPPI抵抗性NERD患者の病態を検討した.【方法】胃食道逆流を疑う症状(胸やけ逆流感)を週2回以上訴えるものの内視鏡検査にて食道粘膜傷害を認めない患者に対しラベプラゾール20mg8週の内服を行うも症状の改善を認めない10例(男性4名平均年齢52.0歳)に対し24時間食道pH・インピーダンス測定を行った.食道pHはLES口語5cm食道インピーダンスはLES口側35791517cmの6箇所にて測定した.【成績】測定中95回の症状出現があった.症状出現前の5分間に液体逆流が観察されたとき液体逆流症状(液体のpHが4未満であるときは胃酸逆流症状それ以外は胃酸以外の逆流症状)症状出現前の1分間に空気逆流が観察されおくび以外の症状を訴えたとき空気逆流症状と判定した.95回中8回(8.4%)が酸逆流症状38回(40.0%)が胃酸以外の逆流症状3回(3.2%)が空気逆流による症状であった.10人中8人のSymptom lndexは50%以上であった.測定中に逆流と症状の関連がみられなかった症例は1名のみであった.【結論】PPI抵抗性NERD患者の症状の40%は胃酸以外の逆流による症状であり約10%が胃酸逆流による症状であった.PPI抵抗性NERD患者の多くは逆流により症状が出現していることまたPPI倍量投与を行っても胃酸分泌が不十分であるNERD患者が存在することが明らかとなった
索引用語