セッション情報 |
一般演題(口演)
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タイトル |
019 アクチビンAとレチノイン酸による食道扁平上皮細胞でのCDX-2発現増強
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演者 |
安田宏(昭和大学藤が丘病院消化器内科) |
共同演者 |
山田雅哉(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 澤田晋(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 遠藤豊(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 井上和明(昭和大学藤が丘病院消化器内科), 与芝真彰(昭和大学藤が丘病院消化器内科) |
抄録 |
【はじめに1食道重層扁平上皮から不完全腸上皮化生を伴う特殊円柱上皮への変換はパレット上皮を特徴付けるものであるがその機序の詳細はなお明らかではない.CDX-2の腸上皮化生における重要性は胃上皮におけると同様にパレット上皮発生においても示唆されている.食道扁平上皮癌細胞を用いて分化誘導因子のCDX-2発現に及ぼす影響を検討した.【方法】CDX-2発現はウエスタンプロット法で検討した.【結果】1).食道扁平上皮はレチノイン酸(RA)により腺管構造を呈することが報告されている.各種高分化型食道扁平上皮癌細胞株(TEl41011)にRAを添加するとTE4で腺管様の増殖が観察された.以下の実験はTE4で検討した.2). RAはTE4でO.lpMをピークにCDX-2発現を増強させた。増強作用は24時間後で明らかとなり48時間でピークとなった.3).アクチビンAはTGF一βファミリーに属する分化誘導因子で様々な細胞系の分化に重要な作用を発揮することが報告されている.アクチビンAはlnMをピークにTE4でCDX-2発現を増強した.アクチビンAの作用はRAの作用を増強した.4).アクチビンの細胞内受容系の一つにSmad系が知られている.Smad2/34蛋白の発現がTE4で認められた.抑制性SmadであるSmad7をアデノウイルスで強制発現させたTE4ではアクチビンの作用は抑制された.【結論】RAはTE4細胞を腺管様に増殖させCDX-2発現を増強させた.アクチビンAはCDX-2発現を増強させその作用はSmad系を介して発揮されていた. |
索引用語 |
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