セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 022 Functional dyspepsia(FD)患者の症状重度と胃機能心理的偏倚の関連性についての検討 |
演者 | 中田浩二(東京慈恵会医科大学外科学消化器外科) |
共同演者 | 小曽根基裕(東京慈恵会医科大学外科精神医学講座), 川崎成郎(東京慈恵会医科大学外科学消化器外科), 仲吉朋子(東京慈恵会医科大学外科学消化器外科), 羽生信義(東京慈恵会医科大学外科学消化器外科), 柏木秀幸(東京慈恵会医科大学外科学消化器外科), 原澤茂(済生会川口総合病院), 矢永勝彦(東京慈恵会医科大学外科学消化器外科) |
抄録 | 機能性ディスペプシアの病態は胃機能異常(排出遅延適応弛緩障害内臓知覚過敏)と心理的偏衙に二大別される.FD患者の症状重度とこれらの病態との関連性を調べることは診断基準を満たす症状を有していても均一ではなく多様な病態の患者が混在するとされるFDの治療戦略を立てる上でも重要である.FDは日髄床でしばしば遭遇する” common disease”であることから日常診療に適用可能な非侵襲的で簡便な病態診断法の確立が求められる.【目的】当施設で開発した多面的で非侵襲的簡便なFDの病態診断法を用いFD患者の症状重度と胃機能異常心理的偏衙との関連性について検討した.【方法】FD患者(ローマH基準)31名の(1)独自アンケートによる症状重度スコア(強さ+頻度)(2)胃機能:(2a)胃排出能(13C呼気試験法「標準法」;液状食[200kcal/200ml]+13C一酢酸Na塩100mgを投与し4時間後まで呼気を採取Tmaxで胃排出速度を比較)(2b)容量負荷耐性(ドリンクテスト[DT];体重(kg)xlO(ml)の水を5分間かけて飲み出現した上腹部症状の強さと持続時間を記録)(3)心理的偏椅(STAISDSCMI)を調べ症状重度と胃機能異常心理的偏碕の関連性を調べた.【成績】症状重度スコアと胃排出速度には関連性がみられなかったが症状重度スコアとDTにおける症状の強さと持続時間STAISDSCMIとの間には有意(p<0.05)な関連性が認められたまたDT異常とSTAISDSCMIの問に有意(p<O05)な関連性がみられた(p<0.05).【結論】容量負荷耐性の低下と心理的偏衙はともにFDの病態として重要であり両者に関連性がみられたことはFD患者の治療に当る行う際に考慮されるべきと考えられたDTは簡便なFDの病態診断法として有用である. |
索引用語 |