セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

024 Diabetic gastroparesis患者における胃運動機能評価とmetabolic syndromeおよび血糖の影響について

演者 曽我部正弘(阿南医師会中央病院内科)
共同演者 木村好孝(木村内科胃腸科), 居和城宏(阿南医師会中央病院内科), 大喜田義雄(阿南医師会中央病院内科), 日比野真吾(日比野病院内科), 澤田誠三(阿南医師会中央病院内科)
抄録 【目的】糖尿病患者での血糖コントロール不良症例や罹患期間の長い症例では胃運動機能障害が認められることが多いことは知られている.胃運動機能障害は自律神経障害の一つとしてとらえられてきたが最近では血糖などのmetabolic factorが胃運動の重要な役割をはたしていることが報告されている.また食生活の偏りや運動不足によるmetabolic syndrome(以下MS)患者の増加に伴い虚血性心疾患やnonalcoholic steatohepatitis(以下NASH)をはじめとする様々な疾患を引き起こしやすいことが知られるようになってきたが胃運動機能に及ぼす影響についての報告はほとんどみられない.今回我々はDia-betic gastroparesis(以下DG)患者における胃運動機能評価とMSおよび血糖コントロール前後での胃運動機能への影響について検討した.【方法】対象は糖尿病コントロール不良のため入院での治療が必要であり上部消化管内視鏡検査にて器質的疾患が否定されたDG患者35例である.胃運動機能評価は波間らの方法を参考にし体外難船音波検査を用いて胃排出能収縮回数前庭部収縮能を測定した.【結果】健常人に比べDG患者の胃排出能収縮回数前庭部収縮能は有意に低下していた.DG患者におけるMS有無別での胃排出能収縮回数前庭部収縮能は赤玉で有意差は認められなかった.血糖コントロール後では前よりも有意に胃排出能収縮回数の改善を認めた【結論】DG患者は健常人に比べ胃運動機能の低下を認めたが血糖コントロールを行うことにより改善できうる可能性が示唆された.DG患者におけるMSは胃運動機能に影響を及ぼす可能性が低いことが示唆された.
索引用語