セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

026 microRNA205.10aは食道扁平上皮癌に特異的である

演者 井上直樹(長崎大学医学部第二内科)
共同演者 磯本一(長崎大学医学部第二内科), 松島加代子(長崎大学医学部第二内科), 河野茂(長崎大学医学部第二内科), 大津留晶(長崎大学医学部原研細胞), 山下俊一(長崎大学医学部原研細胞)
抄録 【目的】現在までヒトで500種類以上のmicroRNA(miRNA)が発見され発癌や癌の悪性度におけるmiRNAの関与が明らかになりつつあるが食道癌のmiRNAプロファイル解析に関する報告は少ない.本研究では食道扁平上皮癌で特異的な発現様式を呈するmiRNAを同定することを目的とした.【方法1研究1:ヒト高分化型食道扁平上皮癌株であるOE21TE10とヒト不死化正常食道扁平上皮由来細胞HetlAから抽出したsmall RNAを用いmiRNA arrayによりmiRNA発現の相違を網羅的に解析した.研究2:5種類のヒト食道扁平上皮癌細胞株(OE21TE5TE8TEIOTEI1)Het1A3種類のヒト食道パレット腺癌細胞株(Bic1SeglOE33)ヒト胃腺癌株(AGSAZ521)からtotal RNAを抽出し有意に(2倍以上)発現変化を示したmiRNAをrealtime PCRにて定量的に解析した.【結果】研究1:Het1Aに比べOE21とTE10とで共通して有意に発現上昇していたmiRNAは順に203429205200c141であり発現低下していたmiRNAは順に153100125b10a99a376a379651146bであった.研究2=食道扁平上皮癌細胞群だけで特異的に発現変化がみられたmiRNAは205と10aであった.【結論】食道扁平上皮癌特異的miRNAとして205と10aが同定された.それぞれの前駆体及びanti-miRNA inhibi-tor(Ambion)を細胞導入し機能を解析中であるまた臨床検体を用いた正常組織異形成食道癌の発現に相違がみられるかについても報告する. 1
索引用語