セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

044 1b高ウイルス量症例に対するPEG-IFNα-2b+リバビリン併用療法後の天然型IFNαの長期投与による肝発がん抑制の有用性に関する検討

演者 康典利(兵庫医科大学内科学肝胆膵科)
共同演者 中野宏朗(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 山田大輔(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 坂井良行(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 片瀬竜司(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 吉川昌平(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 山本晃久(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 秦一美(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 池田直人(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 岩田恵典(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 榎本平之(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 斉藤正紀(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 今西宏安(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 下村壯治(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 中村秀次(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 飯島尋子(兵庫医科大学内科学肝胆膵科), 金守良(神戸朝日病院消化器科), 西口修平(兵庫医科大学内科学肝胆膵科)
抄録 【目的】lb高ウイルス量症例に対する肝発がん抑制効果の向上を目的としPEG-IFNα一2b+リバビリン併用療法後に継続して天然型IFNα少量投与し経過観察症例を対照に発がん抑制効果について9施設が参加した兵庫県肝がん撲滅研究会を設立し検討した.【方法】PEG-IFNα一2b+リバビリン併用療法開始24~48週後までに血清HCV-RNAが陰性化症例及び陰性化しなかった症例のうち患者の自由意志によって各群に割り付けを行い陰性化したもののうち天然型IFNα投与群非投与群をそれぞれA群B群とし陰性化しなかったもののうち天然型IFNα投与群非投与群をそれぞれC群D群としA群とB群でウイルスの再陽性化率C群とD群でウイルス陰性化率および各群で発がん率を比較検討した.【成績】現在75症例が登録され投与後1年以上の経過が追えている65症例を解析した.内訳はA群20例B群28例C群9例D群8例である.A群とB群においてのウイルス再陽性化率はA群0/20B群5/28でありC群とD群ではウイルス陰性化はみられなかった肝発がんはA群およびC群に1例ずつみられた.IFN投与によってAFPが低下する症例が存在したが現時点での発がんはいずれも再発例であり天然型IFNα投与開始後6ヶ月以内の発がんであった.【結論】1b高ウイルス量に対するPEG-IFNα一2b+リバビリン併用療法後の天然型IFNαの長期投与により併用療法終了時のHCV陽性例を陰性化させることはないがt ETR例においてはウイルスの再陽性化を抑制した.AFPの低下から天然型IFNαの長期投与は肝発がん抑制に有用である可能性が示唆されたが今後長期的に観察し天然型IFNαの長期投与による肝発がん抑制を検討する必要があると考えられた.
索引用語