セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 049 胃癌の転移におけるCXCL12-CXCR4 axisの役割 |
演者 | 小寺泰弘(名古屋大学消化器外科学) |
共同演者 | 中西速夫(愛知県がんセンター研究所腫瘍病理), 伊藤友一(名古屋大学消化器外科学), 高木大志(名古屋大学消化器外科学), 大橋紀文(名古屋大学消化器外科学), 伊藤誠二(名古屋大学消化器外科学), 中山吾郎(名古屋大学消化器外科学), 小池聖彦(名古屋大学消化器外科学), 藤原道隆(名古屋大学消化器外科学), 山村義孝(愛知県がんセンター消化器外科), 中尾昭公(名古屋大学消化器外科学) |
抄録 | 【背景】chemokine CXCL12とそのreceptor CXCR4は癌の転移に関わるとされる.CXCL12が分泌されている臓器にCXCR4の発現した癌細胞が接着して転移が成立すると想定され胃癌では原発巣でのCXCR4の発現と腹膜播種(P)の発生に有意な相関が報告された(Yasumoto et al. Cancer Res 2006).一方原発巣におけるCXCL12の発現の意義は不明だが深達度等と相関し有意な予後因子との報告もある(lshigami et al. Ann Surg Oncol 2007).【方法】1995~2001に切除し通常の腹腔細胞診(CY)に加えRT-PCR法による腹腔内洗浄液の検:索をもおこなった深達度SEの胃癌98例を対象に原発巣におけるCXCL12CXCR4の発現を免疫染色により評価し生存期閥Pの有無CYやPCRによるCEA mRNA検出による腹腔内癌細胞の有無との相関を検討した.【成績】CXCR4は98南中61例CXCL12は76例で発現が認められた、いずれもその発現の有無や強度は予後にまったく影響せず同時性Pの有無P再発の有無腹腔内遊離癌細胞の有無とも相関を示さなかった.一方同時性肝転移を有した4例中3例肝転移再発例を含めると9例中8例そして骨転移を含む血行性転移再発例では14豊中12例の原発巣にCXCR4およびCXCL12の発現が見られた.CXCR4の肉眼型別陽性率を見ると1型の100%2型の55%3型の74%に対し腹膜播種の多い4型では47%と低くしかも陽性16例中5例が骨転移をきたしていた.【結論1深達度SEに限った検討ではCXCL12-CXCR4 axisはPではなく肝・骨転移再発に必要な要素と考えられた. |
索引用語 |