| セッション情報 | 一般演題(口演) |
|---|---|
| タイトル | 057 初回手術時年齢と残胃癌発生機序に関する臨床的検討 |
| 演者 | 宮地正彦(愛知医科大学消化器外科) |
| 共同演者 | 清田義治(愛知医科大学消化器外科), 伊原直隆(愛知医科大学消化器外科), 木村研吾(愛知医科大学消化器外科), 小竹克博(愛知医科大学消化器外科), 永田博(愛知医科大学消化器外科), 黒川剛(愛知医科大学消化器外科), 鈴村和義(愛知医科大学消化器外科), 野浪敏明(愛知医科大学消化器外科) |
| 抄録 | 【目的】胃切後の残胃癌の発生に腸液の残胃内逆流による残胃炎の関与が示唆されている今回は残胃癌例を臨床的に検討した.【対象】5施設での初回胃切々が良性疾患もしくは癌で施行され5年以上経過し再発癌遺残癌を否定できた残胃癌を対象とした.初回手術時良性であった47例(良性群)と癌であった36例(癌群)に分けて初回手術時年齢再建法残胃癌診断までの期間残胃癌の組織型について検討した【成績】再建法は良性群ではBi11-roth I(B-1)B-IIが12例35例癌群では21例15例と良性群ではB-Hの頻度が高かった.初回手術から残胃癌診断までの中央値は良性群29年癌群15年と癌群で有意に短かった.paptub1tub2を分化型癌porsigmucを未分化型癌に分類すると分化型31例未分化型52例で胃上部癌の分化度と差はないが良性群15例32例癌群16例20例と良性群に未分化型が多かった.残胃癌診断までの期間の中央値は一40歳41-60歳61歳以上と初回手術時年齢を分けて検討すると癌群では25年(13-35年)13年(4-35年)8年(3-17年)潰瘍群では37年(20-51年)20年(3-36年)11年(3-20年)と初回手術時年齢が高齢になるほど残胃癌発生までの期間が短く癌群の方がその傾向が強かった.分化型癌群未分化型癌群ではその傾向に差はなかった.【結語】手術時年齢が高齢になるほど残胃癌発生までの期間が短くなったしかし高齢での胃切除後では生存期間が短いため高齢群での残胃癌発生までの期間が長い症例が少なくなることが原因でもあるが若年者ではなかった短い期間での残胃癌発症例が多くなることから高齢での胃癌手術時にすでに他の胃癌の発生母地が存在する可能を示唆した.よって高齢での胃切除例ほど定期的な残胃の精査が必要である. |
| 索引用語 |