| セッション情報 |
一般演題(口演)
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| タイトル |
060 胃生検組織分類と超音波内視鏡深達度分類による早期胃癌内視鏡的切除の術前適応設定
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| 演者 |
柳井秀雄(国立関門医療センター消化器科) |
| 共同演者 |
谷岡ゆかり(国立関門医療センター消化器科), 坂口栄樹(国立関門医療センター消化器科), 祐徳浩紀(国立関門医療センター消化器科) |
| 抄録 |
演者らは胃上皮性腫瘍(早期胃癌・胃腺腫)に対する内視鏡的粘膜切除術(EMR. Strip biopsy)および粘膜下層剥離術(ESD)の術前適応を胃生検組織分類ならびに既報の超音波内視鏡検査(EUS)深達度分類により良悪性境界領域病巣(Group mIV)・根治的適応(生検:分化型かつEUS-M)・診断的適応(生検分化型EUS-M/SM境界領域)・姑息的適応(生検未分化型EUS-SMUL+のいずれか)と設定しその期待される効果を予測し患者の説明同意を得ている.平成16年4月より関門医療センター消化器科において胃病巣における内視鏡的切除術の治療前診断と適応・インパクト・方法選択についての前向き検討を開始した平成19年3月までの36か月間の胃EMRESDは229病巣(胃腺腫・癌は199病巣)である.最終診断が癌であった113病巣での術前適応設定と切除結果を比較した.適応設定が良悪性境界領域であった30病巣中26病巣(86.7%)はガイドライン適応条件内であり残り4病巣もサイズのみの超過であった.根治的適応の60病巣では50病巣(83.3%)がガイドライン適応条件内・7病巣が適応拡大範囲内・3病巣(6%)は手術適応であった.診断的適応の12病巣では7病巣(58.3%)がガイドライン適応条件内・1病巣が適応拡大範囲内・4病巣(33.3%)が手術適応であった.さらに姑息的適応の11病巣ではガイドライン適応条件内の1病巣(9.1%)をみたものの2病巣(18.2%)が適応拡大範囲内・8病巣(72.7%)は手術適応であった.演者らの術前適応設定は約8-9割の対象においてEMR/ESD結果を適切に予測していた.4病巣(3.5%)(根治的3・姑息的1)では術前適応設定と切除結果が大きく食い違った.その主な要因は先進部分化度の低下などによるEUS深達度正診困難であった. |
| 索引用語 |
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