セッション情報 | 一般演題(口演) |
---|---|
タイトル | 065 ESDのクリティカルパスの有用性についての検討 |
演者 | 中谷敏也(奈良県立奈良病院消化器科) |
共同演者 | 松尾英城(奈良県立奈良病院消化器科), 佐谷江梨(奈良県立奈良病院消化器科), 武山真也(奈良県立奈良病院消化器科), 村田早苗(奈良県立奈良病院消化器科), 永松晋作(奈良県立奈良病院消化器科), 橋本耕二(奈良県立奈良病院消化器科), 菊池英亮(奈良県立奈良病院消化器科) |
抄録 | 【目的】近年治療手技の高度化DPCの導入によりクリティカルパス(以後パス)による治療の標準化の重要性が増してきている.そこでわれわれは内視鏡的粘膜切開剥離術(ESD)のパスの現状とその問題点について報告する.【方法】対象は2004年12月から2007年10月までにESDを施行した113症例(122病変〉である.当科ではESD導入当初よりパス(医療者用・患者用)を用いている.パスの内容は術前日に入院術当日(第2病日)よりPPI(注射)の投与翌日(第3病臥)に内視鏡による確認を行い第4病日より食事の開始とともにPPIを経口に変更し第9烈日に退院となる(入院日数9日).術中穿孔例および後出血例は入院期間が延長することになりパス逸脱とした.患者にアンケート調査を行い理解度・満足度を評価した.【成績】ESD施行例の内訳は早期胃癌80病変胃腺腫42病変であり一括完全切除率は9α2%(110/122)であった.偶発症は退院後も含めた後出血8例穿孔8例(いずれもクリップ縫縮にて軽快)であった.在院日数は9.4±1.4日(9~18日)でバリアンスは11.5%(14/122)にみられた.バリアンスの内容としては穿孔6.6%(8病変)入院中の後出血4.9%(6病変)であった.技術の向上に伴い穿孔によるバリアンスは減少していくと思われるが後出血については予測しえない場合もあり今後の検討課題である.リスクマネジメントの観点からは高齢者長時間処置例鎮静剤多量使用例において術中に低酸素血症に陥る傾向がありパスにSpO2を含むバイタルサインの記入欄を設けsedationには十分注意をはらうよう心がけている.患者パスの使用により治療内容に関する患者理解度は概ね良好で不安をもって治療に臨まれるケL一・スは少なかった、【結謝ESD施行にあたりパスの導入は治療の標準化リスクマネジメントインフォームドコンセントにおいて有用と考えられた |
索引用語 |