セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

070 経皮内視鏡的胃瘻造設術後死亡例の検討

演者 寺井智宏(県西部浜松医療センター消化器科)
共同演者 岩岡泰志(県西部浜松医療センター消化器科), 末廣智之(県西部浜松医療センター消化器科), 鏡卓馬(県西部浜松医療センター消化器科), 千田剛士(県西部浜松医療センター消化器科), 渡邉晋也(県西部浜松医療センター消化器科), 魚谷貴洋(県西部浜松医療センター消化器科), 高井哲成(県西部浜松医療センター消化器科), 本城裕美子(県西部浜松医療センター消化器科), 吉井重人(県西部浜松医療センター消化器科), 影山富士人(県西部浜松医療センター消化器科), 竹平安則(県西部浜松医療センター消化器科), 山田正美(県西部浜松医療センター消化器科)
抄録 【目的】経皮内視鏡的胃痩造設術(PEG)需要の増加に伴いhigh risk症例での造設件数も増えまた造設後の急性期合併症だけでなく経過中経管栄養が軌道に乗らずに致死的合併症を呈する症例も経験されるようになった今回我々は経過中に確認された死亡例の基礎疾患合併症につき検討した.【方法】対象は平成9年8月から平成19年1月までに当院で施行したPEG254例(男性143女性11L年齢平均77.4歳)で死亡例は当院で確認可能であった51例を検討の対象とした.全例PUI1法で造設.造設理由は脳血管障害加齢あるいは全身衰弱認知症による嚥下・摂食障害がそれぞれ149例50例14例神経難病が14例口腔・食:道・胃癌による通過障害が12例廃用症候群による嚥下障害が5例他10例であった.【結果】PEG造設後から注入開始前までの急性期死亡例は4例で注入とは無関係の窒息が2例原病の自然経過が1例自己抜去後の腹膜炎が1例であった注入開始後2週間以内の早期死亡例は7例で注入後の顕性誤嚥iが原因となったものが5例疾絡みによる窒息が1例痩孔周囲炎を契機とした心不全合併が1日目あった注入開始後2週間以降の症例での死亡例は40例で注入は軌道に乗ったものの経過中に肺炎を招いたものが14例(うち窒息5例)不顕性誤嚥による発熱のため注入不可能なまま自然経過で亡くなられた方が12例原病の自然経過例が10例(うち心疾患2例)注入後の顕性誤嚥で敗血症を招いたものが1例tube交換時に誤留置し敗血症となったものが1例であった【結論】PEG造設直後の合併症は自己抜去を除けば致死的合併症は回避できていると考えられた.注入開始後早期の致死的合併症は注入後の嘔吐と顕性誤嚥が最多であった.注入開始後2週間以降の死亡例は経過中に招いた気道感染や不顕性誤嚥による注入困難が原因となったものが多かった.
索引用語