セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

078 胆嚢病変に対する造影超音波検査の役割

演者 鈴木修司(八王子消化器病院)
共同演者 梶理史(八王子消化器病院), 小池伸定(八王子消化器病院), 原田信比古(八王子消化器病院), 田中精一(八王子消化器病院), 林恒男(八王子消化器病院), 鈴木衛(八王子消化器病院), 羽生富士夫(八王子消化器病院)
抄録 【目的】胆嚢病変は画像的に良悪性の鑑別が困難であることが多々ある.我々は造影超音波検査のperfUSion inageを利用して胆嚢隆起性病変の鑑別について比較検討したので報告する.【方法】対象は2003年ll月から2007年9月までに胆嚢病変の観察を本検査にて施行し手術を施行した胆嚢病変46例である使用機種は東芝aplio80である.造影剤はレボピストを使用した検討は胆嚢壁肥厚病変23例胆嚢ポリープ様病変23例についてpe血sion i皿ageによる分類CT検査との比較を行った.【成績】胆嚢壁肥厚病変は胆嚢癌9例慢性胆嚢炎9例胆嚢腺筋腫症3例急性胆嚢炎2例であった.胆嚢癌は全例表面凹凸を有し濃染にムラがあり部分的に濃染される部分を有したが腺筋腫症は均一に濃染され急性胆嚢炎は粘膜がムラを有しながら濃染されていた.慢性胆嚢炎は3訓ずつ溝影(一)均一濃染(+)一部濃染(+)であった.CTとは胆嚢癌で1例慢性胆嚢炎で1例不一致を認めた、胆嚢ポリープ様病変はコレステロールポリープ15例過形成ポリープ4例腺腫2例胆嚢癌2例であった.胆嚢癌と腺腫はポリープ全体に均一に濃染されCTも同様であった.過形成ポリープは早期に濃染されたがwashoutも早かったがCTにて1例造影所見は認めなかった.コレステロールポリープは造影(一)3例部分的に濃染・血管像のみの造影11例でびまん性に造影所見は1例であった.CT検査でポリープ不詳4例不一致は4例に認めた.【結論】造影超音波検査にて胆嚢壁肥厚病変では胆嚢癌と他の良性壁肥厚病変とは明らかに鑑別が可能であった.CT検査の造影効果とは91.3%に同一所見を認めた.胆嚢ポリープ様病変では胆嚢癌腺腫の鑑別は困難であったが他のポリープとは鑑別が可能であったCT検:査の造影効果とは34.8%に不一致を認め造影超音波検査に優位性を認めた.以上より造影超音波検査は胆嚢病変の鑑別診断において有用であると考えられた.
索引用語