セッション情報 | 一般演題(口演) |
---|---|
タイトル | 081 高齢者胆膵内視鏡治療の問題点 |
演者 | 宮谷博幸(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科) |
共同演者 | 中島嘉之(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 山中健一(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 牛丸信也(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 池田正俊(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 福田重信(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 高松徹(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 本田英明(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 福西昌徳(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 宇賀神卓広(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 岩城孝明(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 鷺原規喜(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科), 吉田行雄(自治医科大学附属さいたま医療センター消化器科) |
抄録 | 【目的】高齢者の胆膵内視鏡治療における問題点を明らかにすることを目的とする【対象と方法】2005年8月より2007年9月までに当センターで施行されたERCP698回中80歳以上の高齢者64例(男性33例女性31例平均年齢85±4.1歳)95回を対象とし治療内容手技成功率偶発症を検討した.総胆管結石症例については入院期間を検討した.症例の内訳は総胆管結石37例膵頭部癌12例胆管癌7例乳頭機能不全症3例乳頭部癌3例胆嚢癌1例十二指腸癌1例であった.傍乳頭憩室は20例に認められた.自立者35例半介助者(準寝たきり患者)21例全介助者(ねたきり患者)8例であった【結果】乳頭切開術26例切石34回EBDはチューブステント(TS)31回EMS 18回ENBD 15回EPBD 3回プレカット2回膵管ステント留置を2回施行した.偶発症は急性膵炎7例(7.4%)不穏血圧低下心不全ENBD自己抜去各1例であった.総胆管結石での平均入院期間は14コ口切石に2回要したものは8例であった.胆石膵炎及び2回切石した例を除くと平均入院期間12日であった切石せずnon EST-EBDで対応した症例9例中全介助者4例半介助者3例で患者のADLに左右される傾向があった.在院死亡は3例でいずれも腫瘍死であった.乳頭部癌の90歳症例では高齢を理由にステント治療を選択したが閉塞および胆管炎のため2年間にll回のステント追加入れ替えを要した.最終的には十二指腸狭窄を生じ癌死したが手術のほうが望ましかった可能性が考えられた.【考案】ADL不良の総胆管結石ではTSによるEBDを選択する傾向にあった.また偶発症が原因で在院死につながった症例はなくERCP関連手技は症例を選べば高齢者でも比較的安全に施行しうると考えられた.単に高齢であることを理由に手術を避けるべきでなく予後や予想される偶発症を十分考慮にいれた治療法選択が重要である. |
索引用語 |