セッション情報 |
一般演題(口演)
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タイトル |
086 四塩化炭素肝障害モデルを用いたHGFAの機能解析
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演者 |
内山周一郎(宮崎大学腫瘍制御外科) |
共同演者 |
長池幸樹(宮崎大学腫瘍制御外科), 千々岩一男(宮崎大学腫瘍制御外科), 福島剛(宮崎大学病理学講座腫瘍・再生病態学分野), 片岡寛章(宮崎大学病理学講座腫瘍・再生病態学分野) |
抄録 |
肝細胞増殖因子(hepatocyte growth factor以下HGF)は肝細胞再生因子として発見された蛋白で間葉系細胞から非活性型として分泌後プロテアーゼによって活性型に変換されc-METを介して上皮細胞の分化増殖遊走あるいは血管新生促進をもたらす.HGF activa-tor(HGFA)は血中に存在するHGF活性化酵素でin vitroで最も強いHGF活性化能を有することが知られている.我々はHGFAノックアウト(KO)マウスを作製しHGFAの機能解析をすすめてきた. DSS腸炎モデルおよび酢酸腸炎モデルを用いた解析で強い消化管粘膜障害後の粘膜上皮初期再生においてH:GFAによる且GF活性化が重要であることを報告した.また70%肝切除モデルでの検討でKOマウスと野生型マウスにおける肝再生能に差が認められず肝に発現している他のプロテアーゼによってHGFAのHGF活性化能が代償されている可能性があることを報告した.【目的】今回我々は四塩化炭素を用いた急性肝障害モデルを作製しHGFAの機能について検討した.【方法12.5pl/gの四塩化炭素を腹腔内投与したのちに48時間観察を行いt生存状態を比較した.またt投与48時間後の肝臓を用いて増殖能を免疫組織学的に比較検討した.【成績】肝障害モデルにおいてKOマウスは野生型マウスと比較して有意に致死率が高かった. MIB-11abeling indexは野生型マウスの約25%に対してKOマウスは約8%程度と有意に低下していた【結論】組織障害を伴わない肝切除後の肝細胞再生では且GFAはさほど重要ではないが強い組織障害と炎症を伴った肝障害時の肝細胞再生においては他のプロテアーゼでは代償されない重要な役割をHGFAが有することが示唆された. |
索引用語 |
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