セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 090 ブタ血清誘発肝線維化モデルにおけるS-allyl cysteineの抑制効果 |
演者 | 新川寛二(大阪市立大学肝胆膵外科学) |
共同演者 | 竹村茂一(大阪市立大学肝胆膵外科学), 南山幸子(岡山大学アンチエイジング食品科学), 大場一輝(大阪市立大学肝胆膵外科学), 上西崇弘(大阪市立大学肝胆膵外科学), 小川雅生(大阪市立大学肝胆膵外科学), 市川剛(大阪市立大学肝胆膵外科学), 高台真大郎(大阪市立大学肝胆膵外科学), 岡田茂(岡山大学アンチエイジング食品科学), 久保正二(大阪市立大学肝胆膵外科学) |
抄録 | 【目的】慢性肝炎から肝硬変と進む線維化の抑制は重要な臨床課題である.本病態は種々の原因で生じる肝実質細胞障害の結果引き起こされる肝星細胞の活性化による線維素の沈着である.我々はこれまでS-allylcysteine(SAC)が急性肝障害を抑制することを報告してきた(Ko-dai S. et al. Free Rad Res. 2007).今回ヒトの肝線維化と類似の経過を呈するブタ血清(PS)誘発肝線維化モデルを用いSACの線維化抑制効果を検討した.【:方法】4週齢の雄性WistarラットにPS O.5mlを週2回12週間腹腔内投与した.薬剤として飼料中濃度0.143%SAC(200mg/kg/day相当)0.473%N一アセチルシステイン(NAC 600mg/kg/day相当)をPS投与開始日より自由摂取させた.投与開始日より6週間および12週間のPS投与終了1週後に犠牲死させ解析した.【結果】各群の飼料摂取量体重変化に差を認めなかった.全ての群で血漿ASTALTLD且は正常範囲内であった.組織学的にPS投与12週後には線維性隔壁が形成されSACは本線維化を顕著に抑制したSACは肝線維化の指標であるHydroxyprolineの増加を40%抑制し肝星細胞活性化の指標である肝組織中α一SMATGF一β1も顕著に抑制した.さらにReal Time RT-PCRで解析した結果PS投与6週後のct-SMA mRNATGF一βmRNAcollagen1AI mRNAの発現をそれぞれ62%58%39%抑制し12週間投与後にはα一SMA mRNAcol-lagenlAI mRNAの発現を45%78%抑制した.【結語】SACは肝星細胞の活性化を抑制することより肝線維化を軽減することが示唆された. |
索引用語 |