セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

099 マウス膵炎モデルにおける膵筋線維芽細胞と骨髄由来細胞との関係

演者 橋本高芳(滋賀医科大学消化器内科)
共同演者 安藤朗(滋賀医科大学消化器内科), 伴宏充(滋賀医科大学消化器内科), 塩谷淳(滋賀医科大学消化器内科), 西田淳史(滋賀医科大学消化器内科), 西村貴士(滋賀医科大学消化器内科), 南口仁志(滋賀医科大学消化器内科), 藤山佳秀(滋賀医科大学消化器内科)
抄録 【目的】膵組織の再生線維化において膵間質細胞が中心的役割を果たしている一方骨髄由来細胞の動態解析がさまざまな臓器において報告されている.我々はこれまでにGFP骨髄を移植したマウスにおいて急性膵炎モデルにおける骨髄由来細胞の局在と膵筋線維芽細胞の関係について検討してきた.今回急性膵炎モデルに引き続き慢性膵炎モデルを作成し骨髄由来細胞と膵筋線維芽細胞との関係について検討した.【方法】雌性C57BL/6 mouseにGFP transgenic mouseの骨髄を移植した. Do-nor mouseよりの骨髄の採取は下腿より行いRecipient mouseの尾静脈より輸注した.移植後6~8週後のマウスに対してCholine欠乏食および0.15%~0.3%のEthionineを与え最大8週間飼育し慢性膵炎モデルを作成した.屠殺の後PBSおよびFormalinにて潅流処置を行い組織固定の後パラフィン包埋し染色を行った.今回膵腺房周囲筋線維芽細胞の評価として抗α一Smooth Muscle Actin(α一SMA)抗体(SIGMA社製)による免疫染色に加え抗Vimen血抗体(SANTA CRUZBIOTECHNOLOGY製)による多重染色を用いた.【成績1慢性膵炎モデルとしては膵の線維化・腺房細胞の萎縮・腺房構造の破壊などの組織学的所見が見られた.蛍光観察において膵炎部分には骨髄由来のGFP陽性細胞が遊走してきておりその膵炎部分に免疫染色を行うとDAB発色にて抗α一SMA抗体陽性細胞および抗Vimentin抗体陽性細胞が確認された.また抗α一SMA抗体にCy3抗Vimentin抗体にCy5を標識し蛍光観察を行ったところDouble positive cellが確認された.このDouble positive cellはt炎症存在下にて活性化された膵腺房周囲筋線維芽細胞と考えら札さらに一部でGFP陽性であることも蛍光下観察にて確認され骨髄由来の細胞であると考えられた.【結論】急性膵炎だけでなく慢性膵炎における膵甲州周囲筋線維芽細胞には骨髄より動員されているものが存在することが考えられる
索引用語