セッション情報 |
一般演題(口演)
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タイトル |
101 日本人急性膵炎患者におけるCD14TLR4遺伝子多型の検討
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演者 |
高木康彦(東北大学消化器病態学分野) |
共同演者 |
正宗淳(東北大学消化器病態学分野), 粂潔(東北大学消化器病態学分野), 下瀬川徹(東北大学消化器病態学分野) |
抄録 |
【目的】我々はこれまでTLR2遺伝子のGTリピートが急性膵炎の重二度と関連することを報告してきたCD14は主に単球やマクロファージで発現しTLR2やTLR4などのレセプターと結合する.細胞内のシグナル伝達を介して様々な炎症性サイトカインの発現を誘導し炎症性疾患の病態に関与すると考えられている.いくつかの遣伝子多型が報告されておりCD14-26㏄/T多型ではTアレルの存在がプロモーター活性を刺激し潰瘍性大腸炎の病態に関与するとされる.また一550C/T多型ではCアレルとウイルス細気管支炎発症に関連があることが報告されている.一方TLR4はTLR4/MD2複合体を形成しグラム陰性菌のリボ多糖(LPS)を認識するレセプターである最近TLR4 D299G多型は膵壊死における感染のリスク増大に関与することが報告されている.今回CD14及びTLR4山伝子多型と急性膵炎との関連について検討した.【方法】本研究は東北大学医学部倫理委員会の承認のもと当院を受診した急性膵炎患者145例健常者群105例を対象とした.CD14TLR4遺伝子のプロモーター領域をPCRで増幅した. PCR産物をCD14はHae皿TLR4はNcolの制限酵素を用いてRFLP解析をした.【結果11)CDI4-260 C/T多型のアレル頻度:は急性膵炎群Cアレル42.7%Tアレル57.3%健常群Cアレル55.0%Tアレル45、O%であり急性膵炎群にTアレルが多く認められた(p=O.0147).Genotypeの比較検討においてT/TタイプはC/Cタイプに比べCT grade(p冨0.0029)及び重症度スコア(p=0.0022)が高かった.2)一550C/T多型のアレル頻度は急性膵炎群Cアレル74.1%Tアレル25.9%健常群Cアレル64.8%Tアレル35.4%と急性膵炎群にCアレルが多く認められた(p=O、0292)Genotypeの比較検討においてC/CタイプはT/Tタイプに比べ重症度スコアが高かった(p=O.0349).3)TLR4 D299G多型保持者は本研究対象者には認められなかった【結論】CD14 一260 C/T多型のTアレル及び一550C/T多型のCアレルは日本人における急性膵炎の重症度に関連している |
索引用語 |
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