セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 109 Perfusion CTによる膵血流解析におけるdeconvolution法の有用性 |
演者 | 方波見奈々(帯広畜産大学臨床獣医学講座) |
共同演者 | 辻喜久(京都大学消化器内科), 岸本海織(帯広畜産大学臨床獣医学講座), 清水純一郎(帯広畜産大学臨床獣医学講座), 八隅秀二郎(北野病院), 千葉勉(京都大学消化器内科), 山田一孝(帯広畜産大学臨床獣医学講座) |
抄録 | 【目的】重症急性膵炎の予後は未だ不良である。予後の改善を困難にしている原因として急性膵炎の早期重症化予測が困難で集中的治療の開始が遅れることが挙げられる.そこで脳虚血性疾患に用いられているPerfusion CT(PCT)を応用し膵血流低下の早期診断壊死化予測により予後予測を行う試みが大きな注目を浴びている市販のPCT血流解析アルゴリズムにeよmaXimum slope法(M法)とdeconvolution法(D法)がある. M法は定量性の確立した解析法であるが造影剤投与速度が10ml/sと速く重篤な病態に応用し難い一方D法の造影剤投与速度はM法の半分以下でよく臨床的に応用しやすい.しかしD法は脳組織のように血管外への造影剤の漏出が無いことを仮定しており膵臓で血流解析法として成立するかどうかは不明であるそこで犬を用いM法と比較することでPCT膵血流解析におけるD法の定量性が成立するか検討した.【方法】対象:ビーグル犬10頭.iohexol(200mgI/kg)を5.Oml/sで急速静注し同時に30秒間の撮像を行った.解析には市販の脳血流解析ソフトウェア(CBP study東芝)を使用した.D法の解析には流入出血管をM法は流入血管を選択する必要がある.膵への流入出血管を腹腔動脈脾動脈上腸管膜動脈脾静脈下大静脈に設定しt組み合わせの違いによる計測値の比較も行った.本研究は帯広畜産大学動物実験倫理委員会の承認を得た.【結果】脾動脈を流入血管に脾静脈を流出血管に設定した時D法の膵血流(43.1±14.8 ml/100 g/min)はM法(44.4土15.5 ml/100g/min)と有意に相関した(r;O.Mp<0.Ol).造影剤は膵前後で88%が回収され他の側副血行路は確認されなかったことから実質での漏出量は12%以下であると考えられた.【考察】膵臓から近位の動静脈を解析に使用することでD法は低い投与速度でありながら定量的な膵血流解析が行える可能性が示唆された. |
索引用語 |