セッション情報 |
一般演題(口演)
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タイトル |
115 浸潤性膵管癌膵管内乳頭粘液性腫瘍における癌抑制遺伝子WW domain containing oxidoreductase(WWOX)の発現解析
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演者 |
中山俊二(神戸大学食道胃腸外科学) |
共同演者 |
仙波秀峰(神戸大学病理学), 前田尚子(神戸大学病理学), 横崎宏(神戸大学病理学) |
抄録 |
【目的】染色体不安定部FRA16Dに位置する遺伝子WW domain con-taining oxidoreductase(WWOX)はこれまでに多くのヒト悪性腫瘍において癌抑制遺伝子として働くことが報告されている.発現制御部位のメチル化やWWOX遺伝子局在部位でのヘテロ接合性の欠失が.Wwoxの発現低下と関連することが明らかになっているがヒト膵癌発生過程でのWWOXの役割についてはいまだ不明な部分が多い.今回浸潤性膵管癌(invasive ductal carcinoma[IDC])膵管内乳頭粘液性腫瘍(intraductal papi皿ary mucinous neoplasm[IPMN])におけるWwoxの発現について検討した.【方法1神戸大学病院にて外科的に切除されたIDC32症例とIPMN35症例のホルマリン固定パラフィン包埋切片を使用しWwoxの発現を免疫組織化学的に検討した.またWWOX遺伝子の発現制御部位におけるメチル化の有無も検討した【結果】IDCにおいては約77%の症例にWwoxの発現低下を認めたIPMNではIPMN由来の浸潤癌膵管内乳頭粘液性腺癌(intra-ductal pap皿ary mucinous carcinoma[IPMC])において約81%の症例に発現低下を認めたが膵管内乳頭粘液性腺腫(intraductal papMarymucinous adenoma[IPMA])ではほぼ発現が保たれていた.またIDCIPMN由来の浸潤癌IPMCにおいて高率にWWOX発現制御部位におけるメチル化を認めた【結論1膵癌発生過程においてWWOXの発現制御部位におけるメチル化に起因したWwoxの発現低下が重要な役割を持つ可能性が示唆された. |
索引用語 |
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