セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 116 groove膵癌・groove膵炎の検討 |
演者 | 大畠昭彦(藤枝市立総合病院消化器科) |
共同演者 | 丸山保彦(藤枝市立総合病院消化器科), 景岡正信(藤枝市立総合病院消化器科), 永田健(藤枝市立総合病院消化器科), 野田裕児(藤枝市立総合病院消化器科), 三輪一太(藤枝市立総合病院消化器科), 池谷賢太郎(藤枝市立総合病院消化器科), 松井智文(藤枝市立総合病院消化器科), 渡辺文利(浜松南病院消化器病・IBDセンター) |
抄録 | 【はじめに】groove領域の膵癌・膵炎は鑑別困難例が存在する.当院で経験したgroove膵癌4例とgroove膵炎4例について臨床的検討を行った.【膵癌症例1患者は全員男性で平均年齢は62.5歳.飲酒歴は3例主訴は上腹部痛3例黄疸3例アミラーゼ高値1例(重複あり).CTまたはMRIで全例遅延相にて造影される腫瘤を認めた、胆管狭窄は全例に認め主膵管拡張はdMsmの症例1例のみであった.十二指腸粘膜は全例に発赤浮腫など認めていたが狭窄は認めなかった3例でCEAあるいはCA19-9に異常を認めた.また細胞学的に悪性であったのは2例でその2例と1例に手術を施行した.1例のみ症状の改善のため膵炎の可能性を考慮し経過観察としたが肝胆道系酵素・腫瘍マーカーの再上昇を認め初診時から49日目に手術を行った.【膵炎症例】患者は全員男性で平均年齢は55。8歳.全員に飲酒歴を認めた.主訴は腹痛2例膵腫瘤精査胃もたれが各1例であった.CTで遅延相で濃染されたのは1例のみであった.膵管拡張は全例認めず胆管の狭窄を認めたのは1例であった.十二指腸粘膜に発赤浮腫など認めたものは2例そのうち1例は狭窄していた.PETは2例に施行しいずれも陰性でありCA19-9高値を1例のみに認めた.積極的に癌を疑う所見が乏しく症状改善を認め経過観察としたものが2例.鑑別困難で1ヵ月後に縮小傾向が見られたものが1例.1例はCTで炎症所見が強く2週間後1ヵ月後3ヶ月後と画像検査を行ったが増悪傾向は見られていないt【まとめ】自験例の傾向では造影CT・MRIにおける遅延相での濃染腫瘍マーカー上昇は膵癌をより疑う所見であり膵炎の鑑別にPETが有用であった.また約1ヶ月で改善・増悪の変化がみられ経過観察例も1ヵ月後には再評価が必要と考えられた. |
索引用語 |