セッション情報 |
一般演題(口演)
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タイトル |
120 MDCTによる膵局所進展度の評価-病理組織所見との対比から-
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演者 |
北川裕久(金沢大学消化器外科) |
共同演者 |
太田哲生(金沢大学消化器外科), 蒲田敏文(金沢大学放射線科) |
抄録 |
我々は2002年より膵頭部癌の切除標本をCTのaxial像と同様な体軸に垂直となる面で切り出し画像所見と病理所見との比較検討を行ってきた【目的】取扱い規約の局所進展度因子のうち手術適応術式決定において特に重要となってくる膵前方組織への浸潤(S)膵後方組織への浸潤(RP)門脈系への浸潤(PV)動脈系への浸潤(A)論外神経叢浸潤(PL)ついてMDCT画像と病理組織所見を対比しMDCTの感度特異度正診率を検討した【対象】2002年10月より2007年10月までの6年間に16列MD-CT(GE横川メディカルシステムLightSpeed Ultra l6)にて撮像し病理組織所見と対比しえた膵頭部癌切除43例である.【方法】造影は300mgl/ml/kg静注開始より35秒置 50秒90秒頃り撮像を行ったCTでの膵局所進展の診断は腫瘍の進展範囲を十分に見極めS・PRは腫瘍の膵前・後面組織への毛羽立ち突出PV・Aは腫瘍が接している所見狭窄PLは神経叢内への毛羽立ち突出を陽性所見とした.切除標本はCTのaxial像と同様な体軸に垂直となる面で5mmスライスで切り出し解剖学的位置関係を見極めるためできるだけ分割せず40×76mm大のプレパラートを使用して1切片1プレパラートとし病理診断を行った.【結果】Sは感度83%特異度65%正診率83%RPは感度83%特異度38%正診率74%PVは感度100%特異度54%正距率86%Aは感度100%特異度63%正診率74%PLは感度:100%特異度78%正診率95%(膵頭神経叢方向は感度90%特異度77%正劇率86%総肝動脈神経叢は感度100%特異度91%正診率93%)であった【考察】RCTにて膵頭部癌に対する拡大手術の生存率に対する効果は否定されたがその結果は癌遺残を容認するものではない.MDCTによる局所進展診断はかなり正確に行うことが出来るためMDCTにて進展範囲を詳細に検討しテーラーメイドの根治手術を組み立てることが可能であると考えられた. |
索引用語 |
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