セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 132 関西労災病院における下部消化管出血症例に対する緊急内視鏡の現状-下部消化管出血診療におけるダブルバルーン小腸内視鏡(DBE)の位置付け- |
演者 | 戸田万生良(関西労災病院内科) |
共同演者 | 小森真人(関西労災病院内科), 中田悠紀(関西労災病院内科), 日山智史(関西労災病院内科), 中村剛之(関西労災病院内科), 村田浩昭(関西労災病院内科), 伊藤善基(関西労災病院内科), 伊藤敏文(関西労災病院内科) |
抄録 | 【目的】日常診療において下部消化管出血患者を診療する機会は比較的多いが小腸は暗黒大陸と称され従来の下部消化管内視鏡検査では観察困難であった.近年カプセル内視鏡(CE)やDBEの登場により小腸病変の診療は飛躍的に向上した.我々は当院における下部消化管出血症例に対する緊急内視鏡の現状さらにはDBEの有用性につき検討を行った.【方法】対象は2004年9月から2006年9月までに血便を主訴に来院し緊急下部消化管内視鏡検査を施行した312症例(男性155例女性157例年齢:17-92歳平均60歳).下部消化管内視鏡検査にて出血源不明の42症例中21症例に対しては上部消化管内視鏡検査施行後出血源不明の消化管出血(OGIB)症例としてDBEを施行した.【結果】下部消化管内視鏡検査による有所見事は312症例中270症例(87%)内訳は癌・ポリープ等の腫瘍性病変が91症例(34%)と最も多く次いで痔核が72症例(27%)大腸憩室炎43症例(16%)虚血性大腸炎33症例(12%)非特異性腸炎ll症例(4%)炎症性腸疾患9症例(3%)放射線性腸炎7症例(3%)他4症例(1%)であった.またOGIB21症例にDBEを施行したところ有所帽額は21症例中14症例(67%)内訳は潰瘍・康燗性病変が9症例(64%)と最も多く次いで血管性病変が4症例(29%)メッケル憩室1症例(7%)でありDBEの有用性が示唆された.【結論】DBEは小腸病変による下部消化管出血診療に有用でありDBEの位置付けを中心に下部消化管出血診療について我々の知見をもとに若干の文献的考察を加え報告する. |
索引用語 |