セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

134 大腸上皮細胞におけるIL-32α発現の検討

演者 塩谷淳(滋賀医科大学消化器内科)
共同演者 安藤朗(滋賀医科大学消化器内科), 西田淳史(滋賀医科大学消化器内科), 八木勇紀(滋賀医科大学消化器内科), 馬場重樹(滋賀医科大学消化器内科), 小川敦弘(滋賀医科大学消化器内科), 辻川知之(滋賀医科大学消化器内科), 藤山佳秀(滋賀医科大学消化器内科)
抄録 【目的】IL-32αは最:近報告された炎症性サイトカインの一つで脾臓胸腺小腸大腸白血球などの免疫系組織での発現が報告されている.また最近我々は炎症性腸疾患病変粘膜でIL-32αの発現が充進ずることを示した.今回大腸癌cemineを用いてIL-32αの誘導される経路や細胞内での機能についてin vitroで検討した.【方法】ヒト大腸癌細胞(HT-29T84CaCO2)を用いIL-32αの誘導される経路についてIL-1βIL-4IL-6IL-10IL-17IFNyTNF〔xTGFβで100ng/mlにて12時間刺激しノーザンプロットで解析した.またIL-32αが誘導される経路についてMAPK阻害剤(UO203580PD98059)p38K阻害剤(SB203580)PI3K阻害剤(LY2940029)を使用しrealtimePCRにて検討した.蛋白レベルの検討としてウエスタンプロットゲルシフトアッセイを行った.IL-32αの細胞内での機能解析にはIL-32α抗体とNOD2抗体を用いて免疫沈降法を利用してウエスタンプロットを行いIL-32αとNOD2の細胞内融合の有無を調べた.【結果】IL-32αは大腸上皮細胞に弱い発現を認めIL-1βTNFαIFNγの各刺激にて発現尤諭しTNFαとIFNγの共刺激にて相乗的に発現充進した.IL-32αの誘導にはIL-1βTNFαの刺激ではPI3KNFkBの活性化を介しIFNγの刺激においてはPI3KAP-1の活性化を介した.またIL-32αは細胞内でNOD2との融合が認められた.【結論】大腸上皮細胞においてIL-1βTNFαIFNγの各刺激でPI3KNFkBAP-1の活性化を介してIL一・32ctの発現充進が認められた. IL-32とNOD2は細胞内融合が認められ炎症性腸疾患における病態形成に関与している可能性が示唆される.
索引用語