セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 138 マウス炎症性腸疾患におけるT細胞の免疫寛容の関与についての検討 |
演者 | 柄川悟志(大阪大学消化器内科学) |
共同演者 | 飯島英樹(大阪大学消化器内科学), 新崎信一郎(大阪大学消化器内科学), 中島佐知子(大阪大学消化器内科学), 井上隆弘(大阪大学消化器内科学), 近藤純平(大阪大学消化器内科学), 石井修二(大阪大学消化器内科学), 由雄敏之(大阪大学消化器内科学), 西田勉(大阪大学消化器内科学), 垣内佳美(大阪大学消化器内科学), 考藤違哉(大阪大学消化器内科学), 辻井正彦(大阪大学消化器内科学), 辻晋吾(大阪大学消化器内科学), 林紀夫(大阪大学消化器内科学) |
抄録 | 【目的】炎症性腸疾患の病態に免疫寛容の破綻が関与すると考えられている.免疫寛容のメカニズムの一つにT細胞アナジーがあるがその成立にユビキチンE3リガーゼであるGRAIL(Gene related to anergy in lympho-cytes)や。-Cblが関与することが報告されている.我々は野生型マウスの腸管と他の免疫臓器におけるGRAILおよび。-Cblの発現を比較しさらに炎症性腸疾患モデルマウスであるIL-10ノックアウト(KO)マウスにおける発現をIL-10ヘテロマウスと比較した.【方法】10~12週齢の野生型マウスIL-10ヘテロおよび且一10KOマウスの大腸小腸粘膜固有層脾臓腸間膜リンパ節より単核球を分離iしtGRAILおよび。-Cblの発現量をリアルタイム定量RT-PCR法により測定した.【結果】アナジー条件で培養されたマウスCD4+T細胞ではGRAILおよび。-Cblの高発現を認めた.野生型マウスの大腸および小腸の粘膜固有層単核球(LPL)において。-Cblの発現は脾臓腸間膜リンパ節での発現と差は見られなかったが小腸大腸LPLでのGRAILの発現量は他のリンパ臓器に比べて有意に高値であった(p<O.Ol)一方IL-10KOマウスの脾臓腸間膜リンパ節単核球でのGRAILおよび。-Cblの発現量はヘテロマウスと差は見られなかったが小腸LPLではGRAILが小腸および大腸LPLでGRAILおよび。-Cb1の発現量がヘテロマウスに比して有意に低値であった(pく0.05).【結論】野生型マウスの腸管ではGRAILが高発現しており免疫寛容の維持に寄与していることが示唆された.一方IL-10KOマウスの腸管ではGRA皿および。-Cblの発現低下を介したアナジーの破綻が起こっていることが示唆された. |
索引用語 |