セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

146 Caldesmonはinvadopodium/podosomeの形成を阻害する癌細胞浸潤の抑制因子である

演者 由雄敏之(大阪大学消化器内科学)
共同演者 森田強(大阪大学神経細胞医科学), 辻井正彦(大阪大学消化器内科学), 近藤順平(大阪大学消化器内科学), 中島佐知子(大阪大学消化器内科学), 石井修二(大阪大学消化器内科学), 新崎信一郎(大阪大学消化器内科学), 柄川悟志(大阪大学消化器内科学), 山本克己(大阪大学消化器内科学), 渡部健二(大阪大学消化器内科学), 西田勉(大阪大学消化器内科学), 垣内佳美(大阪大学消化器内科学), 飯島英樹(大阪大学消化器内科学), 筒井秀作(大阪大学消化器内科学), 辻晋吾(大阪大学消化器内科学), 祖父江憲治(大阪大学神経細胞医科学), 林紀夫(大阪大学消化器内科学)
抄録 Invadopodiumは癌細胞の浸潤における重要な構造である.破骨細胞やマクロファージなど正常細胞においても同様の突出構造が存在しpodosomeと呼ばれている. invadopodium/podosomeはマトリックスメタロプロテアーゼを分泌し細胞外マトリックスを分解することにより細胞浸潤を促進させることが知られている.【目的】caldesmonのin-vadopodium/podosome形成癌浸潤能への関与を検討する.【方法】caldesmonの発現量はウェスタンプロット法caldesmonの強制発現時とノックダウン時の細胞形態の変化は免疫染色法細胞の遊走能浸潤能はボイデンチャンバーアッセイ法とFITC標識マトリジェル分解アッセイ法を用いてそれぞれ検討した.【旧習正常細胞と比べ癌形質転換した細胞ではcaldesmonの発現量が低下しinvadopodium/po・dosomeの形成を認めた.またinvadopodiumが形成される癌細胞では形成されない癌細胞や正常細胞と比べcaldesmonの発現量は低かった.caldesmonの強制発現でinvadopodium/podosome形成能は低下し細胞外マトリックスの分解を抑制した.その結果細胞浸潤は抑制された.一方caldesmonをノックダウンして発現量を低下させた場合は著明な小型のinvadopodi㎝/podosome形成が促進し細胞外マトリックスの分解細胞浸潤が促進された.【結論】caldesmonは癌形質転換した細胞や癌細胞においてinvadopodium/podosomeを介した細胞浸潤に関与し癌細胞浸潤の強力な抑制因子である.
索引用語