セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

152 直腸癌術後局所再発切除症例の検討

演者 水島恒和(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科)
共同演者 水野均(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 位藤俊一(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 宇田津有子(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 岡澤美佳(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 杉村啓二郎(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 友國晃(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 楠本英則(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 中川朋(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 岸本朋也(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科), 岩瀬和裕(大阪府立急性期・総合医療センター外科), 伊豆蔵正明(りんくう総合医療センター市立泉佐野病院外科)
抄録 【はじめに】直腸癌術後にはしばしば局所再発が発生し臨床上問題となる最近では化学療法の進歩などにより長期にわたる病変のコントロールも可能となってきており外科的治療を考慮する症例が増加しつつある.肝転移に対する外科的治療の有用性はすでに多くの報告がなされているが吻合部再発を除く局所再発に対する外科的治療の意義はいまだ明らかではない.直腸癌術後局所再発切除症例につきretrospectiveに検討した【対象と方法】2001年1月一2007年10月に直腸癌術後局所再発に対し切除術を施行した13例を対象とした.明らかな吻合部再発は除外した.切除術の安全性治療成績を検討した.【結果】対象症例の年齢は47-77歳(中央値61歳)男性7例女性6例であった原発部位はRs 3例Ra 4例Rb 6例であった.初回手術から再発までの期間(中央値)は21ヶ月2回目手術時点での脈管性他臓器転移合併症例は肺転移合併の1例のみであった.2回二手術前治療は化学療法が2例放射線治療が1例であった.術式は再発巣のみの切除2例腸管切除を併施したもの8例他臓器合併切除を要したもの3例であった.手術時間(中央値)4時間45分出血量(中央値)2350ml術後在院日数(中央値)30日であった.13例中5例(38.5%)に術後合併症を認めた.2回目手術後治療は化学療法が8例放射線治療が2例であった.局所再々発は13例中5例(38.5%)遠隔転移は12例申5例(41.7%)であった.二二生存期間(中央値)はユ3ヶ月であった【まとめ】直腸癌術後局所再発に対する外科的治療は手術侵襲術後合併症などを考慮すると決して低侵襲ではない.しかし良好な局所コントn一ルの得られる症例も多く考慮すべき治療法であると考えられた.今後は術前化学療法に対する反応性などを加味した治療法の選択が必要であろうと思われる.
索引用語