セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

162 Cytomegalo-virus腸炎の検討

演者 高垣信一(東京医科大学八王子医療センター)
共同演者 平山泰丈(東京医科大学八王子医療センター), 奴田原大輔(東京医科大学八王子医療センター), 中村洋典(東京医科大学八王子医療センター), 植田健治(東京医科大学八王子医療センター), 片上利生(東京医科大学八王子医療センター), 杉木修治(東京医科大学八王子医療センター), 新戸禎哲(東京医科大学八王子医療センター), 宮岡正明(東京医科大学八王子医療センター), 澁谷誠(東京医科大学病理診断部), 芹澤博美(東京医科大学病理診断部)
抄録 Cytomegalo-vims(CMV)腸炎はHIV患者や潰瘍性大腸炎(UC)重症例にみられ注目されている.【目的】CMV腸炎の特徴を臨床病理学的に検討する.【対象及び方法】2005年7月から2007年8月までに当センターで経験したCMV腸炎確診例5例疑診例5例診断はcytomegalic inclusion body(CB)の確認もしくは末梢白血球の抗原陽性細胞(C7-HRP)の検出を陽性とした.疑診例は打ち抜き潰瘍の存在とした.但し、腸管ベーチェット病は除外した.【結果】年齢は確診例25~82歳(平均51.0歳)疑診例21~76歳(平均39.4歳).性比(M/F)確山中1:O.7疑双極1:1.5.診断時の症状は確診例で血便3例(60.0%)下痢1例(20.0%)腹痛1例(20.0%).疑診例で血便3例(60.0%)下痢1例(20.0%)腹痛1例(20.0%).基礎疾患は譲与例でUC 2例(4α0%)Crohn病1例(20.0%)慢性関節リウマチ1例(200%)上行結腸癌術後・肺転移1例(20.0%).疑診例でUC3例(60.0%)indeterminant colitis 1例(200%)慢性腎不全・腸管アミロイドーシス1例(20.0%)であった.診断は確慰籍でC7-HRPの検出4例(80.0%)CIBの確認3例(60、O%)であった.内視鏡像は共に潰瘍が散在しその形態は打ち抜き潰地5例(100%)不整形潰瘍5例(100%)縦走潰瘍4例(80.0%)であった.潰瘍間の介在粘膜はUCを除いた理工例3例(100%)三助例2例(100%)で正常あるいは浮腫状粘膜であった.UCにおいても確診例1例(500%)過日例1例(333%)で同様の所見でありCMV腸炎に特徴的な内視鏡像がみられた疑診例のUC 3例中2例は打ち抜き潰瘍から噴出性出血を認めクリップにて止血を行ったその介在粘膜には血管透見が認められていた.治療はガンシクロビルの投与が有効であったが確律例・疑診例共にUC 1例で症状の増悪を認めた.【結語】CMV腸炎の確定診断は必ずしも容易でなく本症に特徴的な打ち抜き潰瘍がみられた時にはガンシクロビルの投与を考慮すべきと考えられた
索引用語