セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 173 Helicobacter pylori沖縄株におけるvacA i-regionのタイピングと菌の毒性および疾患との関連 |
演者 | 伊藤義幸(福井大学内科学第二講座) |
共同演者 | 稲垣智子(福井大学内科学第二講座), 松田秀岳(福井大学内科学第二講座), 大野崇(福井大学内科学第二講座), 真崎竜邦(福井大学内科学第二講座), 里見聡子(福井大学内科学第二講座), 大谷昌弘(福井大学内科学第二講座), 李相植(福井大学内科学第二講座), 須藤弘之(福井大学病院光学医療診療部), 山崎幸直(福井大学病院光学医療診療部), 栗山勝(福井大学内科学第二講座), 慶田喜秀(沖縄県立中部病院消化器内科) |
抄録 | 【目的】Helicobacter pyloriの空砲化毒素をコードするvacA遺伝子にはsignal re-gionとmiddle regionに遺伝子多型が存在しこれらの組み合わせによりs1/m1s1/m2s2/m2の3種類のgenotypeが存在する、今回vacA遺伝子に多様性の見られる沖縄株についてイギリスのグループにより最近報告された新しい多型領域であるi-regionのダイビングを行いi-regionのgenotypeと空砲化毒素活性cagA genotypeおよび疾患との関連を検討した.【方法】l14株の沖縄株(十二指腸潰瘍由来; 22株胃潰瘍由来;18株胃炎由来;54株胃癌由来;20株)についてi一一regionのダイビングをPCRによって行いi-region genotypeとcagA gen(》typeおよび疾患との関連を検討したさらにニュートラルレッド法によってsl/m2タイプの13株について空砲化毒素活性を測定し毒素活性の有無とi-re-gion genotypeとの関連を検討したi【成績】95株がi-1タイプ17株がi-2タイプ2株がi-1/i-2のハイブリッドタイプであった.s1/m1株91株は全てHでありs2/m2の7株はすべてi-2であったs1/m2株は5株が1-L9株がi-22株がi-1/i-2であった.i-2の17株で東アジア型のcagAを有するものはなかった.逆に欧米型のcagAを有する株でi-1の株は5株であった.十二指腸潰瘍由来22株のうち13株がH8株がi-21株がi-1/i-2であったが胃潰瘍由来の18株および胃癌由来の20株は全て1-1であった.ニュートラルレッド法で空砲化毒素活性を検討したs1/m2タイプ13株のうちi-1タイプの3株全てとi-1/i-2タイプの1株には空砲化毒素活性が認められたがi-2タイプの8株全てとi-1/i-2タイプの1株には空砲化毒素活性は認められなかった.【結論】沖縄株においてvacA i-regionのダイビングは菌株の病原性を判断する良い手法となりうる |
索引用語 |