セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

175 アシルグレリンとデスアシルグレリンの胃酸分泌への影響について

演者 大野志乃(崎玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科)
共同演者 魯昭輝(帝京大学ちば総合医療センター動物実験室), 櫻田智也(崎玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 川島淳一(崎玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 高林英日己(崎玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 宮城直也(崎玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 平井紗弥可(崎玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 長船靖代(崎玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 有山茂和(崎玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 加藤真吾(崎玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 黒澤進(崎玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 川本智章(崎玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 屋嘉比康治(崎玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科)
抄録 【目的】胃から発見されたグレリンは主に胃粘膜の内分泌細胞X/A細胞にて産生され成長ホルモン分泌促進と食欲充進作用が知られているが胃に対しても空腹期蠕動運動場進作用や酸分泌増加作用が知られている.グレリンには構造の異なる2種類のグレリンアシルグレリンとデスアシルグレリンが存在し活性型のアシルグレリンと比べてデスアシルグレリンの役割については明らかにされていない.今回著者らはデスアシルグレリンの胃酸分泌に対する作用についてアシルグレリンと比較して検討したので報告する.【方法】胃内灌流流ラットを作成しその酸分泌に対するアシルグレリンとデスアシルグレリン静注の影響について検討しさらにガストリン刺激下酸分泌への増強作用についても検討した.また胃粘膜におけるhistidme decarboxylase(HDC)のmessenger RNAの産生に対するアシルグレリンとデスアシルグレリン静注の影響についても]ightcyClarを用いたRT-PCRにて検討した【成績】アシルグレリンは用量依存的(0.4-20μg/kg)に胃酸分泌を増加させ20pg/kgにて6.1倍に増加したがデスアシルグレリンは20pg/kgにおいても作用が認められなかったまたアシルグレリンはガストリン刺激下下分泌を有意に増加させたがデスアシルグレリンには増強作用が認められなかった.さらにアシルグレリン静注は胃粘膜のHDC mRNAを増加させ(1時間後に2.1倍2時間後には2.3倍に増加)またガストリンによるHDC mRNA産生をさらに増加させたがデスアシルグレリンにはHDC mRNA産生に対する作用は認められなかった【結論】グレリンの胃酸分泌増加作用はアシルグレリンによるものでありヒスタミン産生増加を介するものであることさらにデスアシルグレリンには胃酸分泌への作用がないことが明らかになった.
索引用語