セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 177 慢性C型肝炎における血小板減少症に対するH.pylori除菌の影響 |
演者 | 松本直樹(駿河台日本大学病院内科) |
共同演者 | 小川眞広(駿河台日本大学病院内科), 中河原浩史(駿河台日本大学病院内科), 廣井喜一(駿河台日本大学病院内科), 大城周(駿河台日本大学病院内科), 松岡千花子(駿河台日本大学病院内科), 山本敏樹(駿河台日本大学病院内科), 宇野昭毅(駿河台日本大学病院内科), 荻原章史(駿河台日本大学病院内科), 天木秀一(駿河台日本大学病院内科), 中島典子(駿河台日本大学病院内科), 田中直英(駿河台日本大学病院内科), 森山光彦(駿河台日本大学病院内科) |
抄録 | 【目的】特発性血小板減少症(ITP)の治療としてH.pyloriの除菌が広く普及しているがその機序は不明である.一方慢性C型肝炎肝硬変でも血小板減少症が見られ主な原因は脾機能充進と理解されている.その他に自己免疫的機序の関与も示唆されておりC型肝炎患者では抗血小板抗体抗GPHb-IHa抗体などITPで陽性となる自己抗体が高率に検出されることが報告されている.両疾患に共通の病態生理が働いているならば同様の治療が奏功する可能性も考えられる.除菌療法は簡便かつ安全でITPでも第一選択である.血小板減少は高度で無ければ出血傾向を示さないがC型肝炎ではインターフェロン肝細胞癌への抗癌剤投与手術穿刺治療など血小板が多い方が有利である.今回血小板減少を伴うC型肝炎症例で除菌前後での血小板の変動を後ろ向きに検討したので報告する【方法】当院において2001年1月~2006年12月の6年聞でHCV抗体陽性かつH.pylori感染が確認されたのは40例であった. H.pylori感染の診断は迅速ウレアーゼ培養鏡検血清抗体尿素呼気試験のいずれかの方法で行った.このうち除菌を施行し除菌前の血小板数16万/叫以下だった14例を対象とし除菌136912か月後と血小板数を比較した.除菌は標準的な3剤併用療法で行い除菌判定も上記の方法に準じて行った.【結果】除菌成功12例失敗2例であった.除菌成功後明らかな血小板上昇傾向は3症例で見られた.除菌136912か月後で各々全体平均で15万O.9万O.6万2.1万1.4万/μ1の増加であったがいずれの時期においても有意な上昇では無かった.【考察1今回有意差は見られなかったが血小板増加した3例とも脾腫を認めなかっ・た点は興味深い.C型肝炎では血小板の変動が大きくITPと同様の評価は困難だが今後前向きの検討が必要と考えられた |
索引用語 |