セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 179 代謝酵素CYP2C19の遺伝子多型の特性を考慮した胃潰瘍治療の検討(第2報) |
演者 | 安藤貴志(社会保険京都病院消化器科) |
共同演者 | 松本尚之(社会保険京都病院消化器科), 今本栄子(社会保険京都病院消化器科), 磯崎豊(松下記念病院消化器科), 石川剛(松下記念病院消化器科), 小山田裕一(松下記念病院消化器科), 内藤裕二(京都府立医科 大学生体機能分析医学講座), 吉田憲正(京都府立医科大学消化器病態制御学), 吉川敏一(京都府立医科大学膠原病・リウマチ・アレルギー内科学) |
抄録 | 【緒言】われわれは非酵素的代謝を主たる代謝経路に持つRabeprazole(RPZ)に注目して遺伝子多型と胃潰瘍治療開始2週後の効果との関係を検討しRPZはCYP2C19遺伝子多型に影響されず安定した効果が得られることを報告してきた.【目的】RPZおよびOPZの投与時にCYP2C19遺伝子多型が胃潰瘍の治癒経過(1週後)に影響を与えるか否かを検討することである.【方法1活動期の胃潰瘍患者74例(男45名女29名平均54歳)をRPZ10mg投与群(A群)またはOPZ20mg投与群(B群)のいずれかに無作為に割り付け8週間にわたり投与した.内視鏡検査を投与の直前1週聞後および8週間後に実施して潰瘍面積を測定し治療開始前と開始1週後の潰瘍面積の縮小率を計算した.【結剰潰瘍面積の縮小率についてA群では61.6±162%B群では55.4±24.4%で両吟間に有意差は認めなかった.CYP2C19の各遺伝子多型群(ho・moEM群heteroEM群PM群)での比較でA群ではそれぞれ60.8±162%65.0土17.1%55.3±14.3%であり3群間に有為差は認められなかった.一方B群ではそれぞれ43.6±31.0%61.7±14.4%632±19.4%でありhomoEM群で有為に潰瘍治癒の遷延が認められた.またhomoEM群についてB群はA群に比し有意に潰瘍治癒の遷延が認められた.【結論】胃潰瘍の治癒過程(1週間)においてオメプラゾール投与ではCYP2C19遺伝子多型による影響をうけるのに対してラベプラゾール投与ではCYP2C19遺伝子多型に作用されない安定した効果を示した. |
索引用語 |