セッション情報 |
一般演題(口演)
|
タイトル |
187 当院での胃十二指腸潰瘍症例における低用量アスピリン服用の頻度と潰瘍の特徴
|
演者 |
有山茂和(埼玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科) |
共同演者 |
川島淳一(埼玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 屋嘉比康治(埼玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科) |
抄録 |
[目的]近年高齢化社会が進む中でNSAIDさらに低用量アスピリンの服用が急増しているがその副作用として胃十二指腸潰瘍やびらんなどの消化管病変を惹起させることが明らかになってきた.今回我々は当院にて施行された上部消化管内視鏡症例のうち胃十二指腸潰瘍を認めた症例についてNSAID、特にアスピリン服用との関連性を検討した[方法]平成17年8月18日から平成19年10月23日までの問に当院で施行された上部消化管内視鏡約9100例にて胃十二指腸潰瘍を認めた737症例についてNSAID使用の有無使用期間胃薬服用の有無潰瘍の特徴について検討した潰瘍搬痕については除外した[結果]胃十二指腸潰瘍患者737例のうち188例(25、5%)にNSAID潰瘍を認めそのうち96例(全体の13.0%NSAID潰瘍の5Ll%)がアスピリン製剤(バイアスピリン81例バファリン15例)を服用中であった.アスピリン胃潰瘍70例の発生部位は前庭部27例(3&6%)体下部8例(11.4%)体中部20例(2&6%)体上部10例(142%)胃角部17例(24.3%)であった96例のうち多発潰瘍を53例(552%)に認めたNSAIDの使用期間は1ヶ月未満が14例(14.6%)1ヶ月以上1年未満が21例(21.9%)1年以上が45例(46.9%)不明が17例(17、7%)であった96例のうち41例(42.7%)に胃薬服用歴を認めPPIが11例(26.8%)H2 blockerが14例(3U.1%)胃粘膜保護剤が27例(65.9%)であった.また47例(49.0%)に出血を認めた.[結論]アスピリンの服用期間については1年以上が45例(46.9%)と最多であったが1ヶ月未満でも14例(14.6%)に潰瘍を認めた.PPI服用中でも11例(11.5%)に潰瘍を認めた、全NSAID潰瘍のうち出血例は90例(47.9%)であったが出血性NSAID潰瘍のうちアスピリン潰瘍は47例(52.2%)で原因薬剤として最多であった全アスピリン潰瘍のうち出血例は47例(49.0%)であった.以上よりNSAID潰蕩の中でアスピリン潰瘍が最多であり非アスピリン潰瘍(出血例43例(46.7%))と比べて出血率に差がないことが明らかになった |
索引用語 |
|