セッション情報 一般演題(口演)

タイトル

201 当科における高齢肝細胞癌患者に対するラジオ波熱凝固療法の治療成績

演者 陳正新(東京医科歯科大学消化器内科)
共同演者 坂本直哉(東京医科歯科大学分子肝炎制御学), 井津井康浩(東京医科歯科大学消化器内科), 小貫優子(東京医科歯科大学消化器内科), 三島果子(東京医科歯科大学消化器内科), 山本満千(東京医科歯科大学消化器内科), 櫻井幸(東京医科歯科大学消化器内科), 須田剛生(東京医科歯科大学消化器内科), 田坂めぐみ(東京医科歯科大学消化器内科), 筬島裕子(東京医科歯科大学消化器内科), 中川美奈(東京医科歯科大学分子肝炎制御学), 渡辺守(東京医科歯科大学消化器内科)
抄録 【目的】本邦では高齢化社会を迎えており医療現場においても75歳以上の高齢者に遭遇する機会は増加している我々は高齢者肝細胞癌患者に対するラジオ波熱凝固療法(RFA)の有用性を検討するために高齢者群(75歳以上)と非高齢者群(75歳未満)に分けRFAの治療効果や合併症について検討した。【対象方法】2000年2月~2007年7月の間に当科に入院した高齢者原発性肝細胞癌患者』は延べ237名であった.このうちIVR単独治療RFA治療を受けた者はそれぞれ65名90名であった.後者のうち初発の肝細胞癌患者は38名であった.これに対し同じ期間内に当科でRFA治療を行った非高齢者初発肝細胞癌患者は79名であった.この2群について肉眼肝玉行年(stage)肝障害度(LD). Clip score(CS)肝癌個数performance status(PS)について検討した.生存率平均生存期間の解析にはkaplan-Meier法を用いた。【成績】高齢者群38名の内訳は肉眼的進行度(1:182:123=74:0名)肝障害度(A:16B:21C:0名)Clip score(0:201:62:53:54:1名)JIS score(0:151:112:73:4名)肝癌個数(1:262:93:14:1名)であった.JIS score別の平均生存期間をみるとJIS score(0:581:612:293:33ヶ月)であったJIS score別に2群間でLogrank検定を行うとJISO-3では2群聞の生存期間に有意差は認められなかった.合併症については初発のみならず再発肝細胞癌患者に対して行われたRFA治療について検討したがPSの低下を認めた症例や入院期間の延長を来した症例は認められなかった.【結論】2群の生存期間に有意差は認められず高齢者においても非高齢者と同様安全かつ生存期間の延長が期待できることから高齢者であっても本人が治療を希望する場合には前向きに治療の検討を行う必要が有る.
索引用語