セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 202 ラジオ波焼灼療法施行中におけるバブルの観察 |
演者 | 川本智章(埼玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科) |
共同演者 | 山内篤(埼玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 馬場葉子(三芳厚生病院内科), 金子恵子(埼玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 渡邊純代(埼玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 青山徹(埼玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 町児和仁(埼玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 川島淳一(埼玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 吉川斉克(埼玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 宮城直也(埼玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 高林英日己(埼玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科), 屋嘉比康治(埼玉医科大学総合医療センター消化器肝臓内科) |
抄録 | 【目的】肝細胞癌に対するラジオ波焼灼療法(RFA)では肝内播種などの特異な再発が報告されている.我々はこのような再発の一部はRFAによる腫瘍内圧の急激な上昇に起因するのではないかと考えRFAと肝実質内圧上昇の基礎的検討を行ってきた.またRFA施行中にはしばしばエコーでバブルが流出するのが観察される.バブルは肝内圧上昇に伴って発生した水蒸気であると想像されるがその本体を捉えた報告はない.そこでRFA施行中に血管内視鏡を用いてバブルの観察を行った.【対象および方法1平均体重72kgの豚3頭を用い全身麻酔管理のもとに左頚部の皮膚を切開して左内頚静脈に13Frのシースを挿入した次いで開腹して門脈に9Frのシースを挿入した.肝静脈でのバブルの観察は以下に示す手順で行った.頚静脈のシース内に径が3.8mmの内視鏡FUJINON VIDEO SCOPE EB-470Pを挿入後ガイドワイヤーを用いて肝静脈へ内視鏡を誘導した.その後門脈内に7Frのバルーンカテーテルを挿入して同部位の門脈血流を遮断した後内視鏡の近傍でRFAを行い肝静脈側から内視鏡にて観察した. RFAはLeVeen nee-dleもしくはCool-tipを用いエコーガイド下に血管内視鏡の近傍に電極を挿入して行ったさらに肝静脈だけでなく門脈内にシースと内視鏡を挿入して門脈におけるバブルの観察も行った.【成績】RFAの焼灼によってエコーでバブルが観察されるとほぼ同時に肝静脈および門脈にバブルが流出してくるのが内視鏡で観察された.特にpoppingが見られる場合にその流出量は多かった.【考察および結論】RFA施行中にバブルが流出することが内視鏡で明らかになったことより肝内圧の上昇に伴って肝癌の播種が発生する危険が皆無ではないと考えられた.今後できるだけバブルが流出しないように肝内圧も考慮したRFA治療を行なう必要があると考えられた. |
索引用語 |