セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 208 肝腫瘍に対するラジオ波焼灼術におけるクリニカルパスの実際~術後合併症の発見について~ |
演者 | 後藤絵理子(東京大学消化器内科) |
共同演者 | 建石良介(東京大学消化器内科), 増崎亮太(東京大学消化器内科), 佐藤隆久(東京大学消化器内科), 大木隆正(東京大学消化器内科), 五藤忠(東京大学消化器内科), 吉田英雄(東京大学消化器内科), 濱村啓介(東京大学消化器内科), 金井文彦(東京大学消化器内科), 吉田晴彦(東京大学消化器内科), 椎名秀一朗(東京大学消化器内科), 川邊隆夫(東京大学消化器内科), 小俣政男(東京大学消化器内科) |
抄録 | 【目的】当科では肝腫瘍に対し年700件を超えるラジオ波焼灼術が行われている.安全でかつ効率的な処置円滑な術後管理を行うためには術者・担当医・看護師など病棟に携わるスタッフの協力体制が重要である.その中でも患者の状態を一目で把握できるクリニカルパスの存在は必須である.今回我々はクリニカルパスの有用性特に術後合併症の早期発見の有無について検討した.【方法】ラジオ波焼灼術による合併症症例についてクリニカルパスの記載を参照し発見契機・バイタルサイン・症状・経過を検討した.【結果】1999年から2006年末までの肝腫瘍症例3229例に対しラジオ波焼灼術が行われその際クリニカルパスが用いられた早期重症合併症は55/3229例で全体のL7%であった.その主な内訳は腹腔内出血:10例血胸:2例肝膿瘍:11例胆道出血:3例胆道損傷:4例消化管穿孔・穿通:11例脳梗塞:13例気胸:1例であったその中の80コ口術後から24時間以内にかけて発見された主な発見契機は頻脈血圧低下SpO2低下などのバイタルサインの変化胸痛腹痛嘔気・嘔吐といった症状の出現翌朝の採血結果の異常であった.治療当日に出棟前・帰室時・絶対安静解除時(術後4時間)・準夜帯・深夜帯とこまめなバイタルサイン測定を行いそれをクリニ・カルパスに記載することで患者の状態把握が容易となったさらにそれを安静解除時や各勤務帯に医en ・看護師それぞれが何度も目を通すことで早期に合併症の存在に気づくことが可能となっていた.【結論】クリニカルパスを用いることで術中の経過を全ての医療従事者が把握しやすくなり術後のバイタルサインの変化や患者の訴え状態経過が明確にわかるため術後合併症の早期発見・早期対応が可能となった. |
索引用語 |