セッション情報 | 一般演題(口演) |
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タイトル | 209 B-mode超音波での認識が困難な肝内小病巣の検出に対するソナゾイド造影超音波の応用 |
演者 | 高橋正憲(千葉大学医学部附属病院消化器内科) |
共同演者 | 丸山紀史(千葉大学医学部附属病院消化器内科), 石橋啓如(千葉大学医学部附属病院消化器内科), 奥川英博(千葉大学医学部附属病院消化器内科), 岡部真一郎(千葉大学医学部附属病院消化器内科), 吉川正治(千葉大学医学部附属病院消化器内科), 横須賀收(千葉大学医学部附属病院消化器内科) |
抄録 | 【目的1超音波画像下での局所治療は肝細胞癌例に対する極めて有効な根治治療である.しかしB-mode超音波(B-US)での腫瘤部の検出は必ずしも容易ではないそこで今回B-USで認識困難な小病巣の同定におけるソナゾイド造影超音波の有用性を検討した.【方法】経静脈性造影CTにて多血性病巣が指摘されB-USによる同病巣の描出が困難であった肝硬変18例22病巣を対象とした.全例肝細胞癌(初発3局所再発14他部位再発2治療経過中の残存3)が疑われCT上の径は6-24(13.3±5.5)mmであった.造影超音波ではソナゾイド(O.007-O.OISmVkg)を急速静注しPUIse Subtraction Harmonic lmaging(東芝APLIO3.75MHzプローブMIO.3-O.4)にて造影発現から約1分目での時相(早期相)と5-10分の時相(後期相)を撮像した.【結果】(1)腫瘤部の検出:早期相では21/22病巣が濃染を示し後期相では20/22病巣が周囲肝より弱く造影されたすなわち本検討では両時相の観察により対象全病巣が検出された.造影像から見た病巣は径8-20(14.1±4.0>mmで8病巣が8cm以深に存在していた(2)造影前B-USの検討:造影所見を踏まえ腫瘤部における造影前B-US像を再検討した.16例は既治療域内の局在不明3例は粗な肝実質エコー一のため腫瘤の同定が困難2例は周囲肝と腫瘤部のエコー所見が同等また1例は左葉辺縁部のため描出が不良であった.(3)治療:7例では非造影下治療(PEI6RFA1)が施行されたが非造影下では腫瘤部が不明であった4例では造影下治療(PEI3RFA2)が行われた後者は容易かつ安全に遂行され切回治療後のCTにて腫瘤部での治療効果が確認された.また8例では臨床的有益性から経血管治療が選択された.高度肝障害を示した1例と肝動静脈短絡と判定された1例は無治療にて経過観察となった.【結論】ソナゾイド造影超音波はB-mode超音波での認識が困難な肝内小病巣の検出に有用である. |
索引用語 |